【 紫( むらさき )の 名高( なだか )の浦の 砂地( まなごつち ) 袖( そで )のみ触れて 寝( ね )ずかなりなむ 】 紫色のように 高貴で名高い 和歌山県 海南市の 名高の浦 砂浜に . . . 本文を読む
【 近江( あふみ )の海 波恐( かしこ )みと 風守( かぜまも )り 年はや経( へ )なむ 漕( こ )ぐとはなしに 】 近江の 母なる海 波さま こわくて 風さま ぉまちして . . . 本文を読む
【 見まくり欲( ほ )り 恋( こ )ひつつ待ちし 秋萩( あきはぎ )は 花のみ咲きて 成らずかもあらむ 】 花が みたくて 恋しく 想い まっているんだょ 秋萩は 花だけ咲いて . . . 本文を読む
【 息( いき )の緒( を )に 思へる我( あれ )を 山ぢさの 花にか君が うつろひぬらむ 】 命がけで 私は ぃとしぃぁなたさまを 愛してぃます すき ひととき華やかに . . . 本文を読む
【 向( むか )つ峰( を )の 若桂( わかかつら )の木 下枝( しづえ )取り 花待つい間( ま )に 嘆きつるかも 】 むこうの山の 若い桂の木 下枝を 手にとって 花が咲くのを まっているあいだに . . . 本文を読む
【 たらちねの 母がその業( な )る 桑( くは )すらに 願( ねが )へば衣( きぬ )に 着るといふものを 】 海のょぅな母が 仕事でつかぅ 桑は 皮がつょくて 糸や縄や布にもなって 麻やこうぞや紙なども つくれて . . . 本文を読む
【 かくしてや なほや老( お )いなむ み雪降る 大荒木野( おほあらきの )の 篠( しの )にあらなくに 】 このょぅに ひそやかに ぉぃて しまぅのでしょぅか 雪さま 舞ぅ 大荒 . . . 本文を読む
【 三島江( みしまえ )の 玉江( たまえ )の薦( こも )を 標( し )めしより 己( おの )がとそ思( おも )ふ いまだ刈らねど 】 昔摂津国三島郡にあった入江 大阪府高槻市の南から 摂津市にかけての 淀川右岸のあたりの 三島江の岸辺 むしろをつくる真菰に . . . 本文を読む
【 伊勢( いせ )の海の 海人( あま )の島津( しまつ )が 鮑玉( あはびたま ) 取りて後( のち )もか 恋( こひ )の繁( しげ )けむ 】 伊勢の国 母なる海 海人が愛でる 島津の真珠 . . . 本文を読む
【 佐保山( さほやま )を 凡( おほ )に見しかど 今見れば 山なつかしも 風吹くなゆめ 】 奈良市法蓮町・佐保田町などの 北につらなる丘 佐保山 いつもみていたけれど 今みると 心ひかれるょ . . . 本文を読む
【 時ならぬ 斑( まだら )の衣( ころも ) 着欲( きほ )しきか 島( しま )の榛原( はりはら ) 時にあらねども 】
榛ずりの 原料の実が 熟する 季節でないけれど 色あざやかな まだらの . . . 本文を読む
【 人こそば 凡( おほ )にも言はめ 我( わ )がここだ しのふ川原を 標結( しめゆ )ふなゆめ 】 鳥さんょ ひとは この川原を なんてことないとの 言霊だけど 私が こんなに . . . 本文を読む