【 あぶり干( ほ )す 人もあれやも 濡( ぬ )れ衣( ぎぬ )を 家には遣( や )らな 旅のしるしに 】 あぶって 干してくれる ひとなど いないょ 濡れた衣を 家に . . . 本文を読む
【 もみち葉( ば )に 置く白露( しらつゆ )の 出( い )でじと思( おも )へば 言( こと )の繁( しげ )けく 】 もみじ葉に 置く 白露の 色葉にさえも だすまいと 想っているのに . . . 本文を読む
【 もみち葉( ば )の にほひは繁( しげ )し 然( しか )れども 妻梨( つまなし )の木を 手折( たを )りかざさむ 】 もみじ葉の いろどりは とりどりだね でもやっぱり 妻なしの木を . . . 本文を読む
【 我( あれ )こそば 憎( にく )くもあらめ 我( わ )がやどの 花橘を 見には来( こ )じとや 】 わたしのことこそ ぃやなのかしら 家の ぉ庭の 花橘さまを ごらんに ぃらっしゃらなぃの . . . 本文を読む
【 藤原( ふぢはら )の 古( ふ )りにし里の 秋萩は 咲きて散りにき 君待ちかねて 】 695年12月~710年3月まで つづぃた 奈良県 橿原市醍醐町・高殿町にぁった 藤原の都 古い都の . . . 本文を読む
【 石橋( いしばし )の 間々( まま )に生( お )ひたる かほ花( ばな )の 花( はな )にしありけり あらつつ見れば 】 飛び石の あいだに 生い茂る かお花のように &n . . . 本文を読む
【 出( い )でて去( い )なば 天飛( あまと )ぶ雁の 泣きぬべみ 今日今日( けふけふ )と言ふに 年そ経( へ )にける 】 旅にでてしまったら 空をとぶ 雁のように 泣いてしまいそうだょ   . . . 本文を読む
【 色付( いろづ )かふ 秋の露霜( つゆしも ) な降りそね 妹( いも )が手本( たもと )を まかぬ今夜( こよひ )は 】 木の葉っぱを いろどる 秋の 寒露ょ ふらないでおくれ あなたの手を . . . 本文を読む
【 橘( たちばな )を 守部( もりへ )の里の 門田早稲( かどたわせ ) 刈る時過ぎぬ 来( こ )じとすらしも 】 高級果実の 橘のような 守部の里の 門の前にある田の 早稲 刈り取る . . . 本文を読む
【 春霞( はるかすみ ) たなびく田居( たい )に 廬( いほ )りして 我( あれ )旅なりと 妹( いも )に告( つ )げこそ 】 春霞の かかっていた 田んぼに 小屋をたてて 稲刈りする . . . 本文を読む
【 秋の田の 穂向( ほむ )きの寄( よ )れる 片寄( かたよ )りに 我( あれ )は物思( ものおも )ふ つれなきものを 】 秋の田の 稲穂が なびいているように &nb . . . 本文を読む
【 大刀( たち )の後( しり ) 玉纏田居( たままきたい )に 何時( いつ )までか 妹( いも )を相見( あひみ )ず 家恋( いへこ )ひ居( を )らむ 】 大刀のうしろ 玉をちりばめたような 田んぼに いつごろまで & . . . 本文を読む