おりょうの万葉浴

おりょうの万葉浴展・ ギャラリー香・2017年12月  

万葉集巻第19・4164

2009-10-06 | 万葉集巻19

 【  ちちの実の  父の命( みこと )  ははいそ葉( ば )の  母の命( みこと )  凡( おほ )ろかに  心尽( つ )くして  思ふらむ  その子なれやも  ますらをや  空( むな )しくあるべき  梓弓(あづさゆみ) 末( すえ )振り起( お )こし  投矢( なげや )持ち  千尋( ちひろ )射渡( いわた )し   剣大刀( つるぎたち ) 腰に取り佩( は )き  あしひきの  八つ峯( やつを )踏み越え  さしまくる  心障( さや )らず  後の世の  語り継ぐべく  名を立つべしも】

                              大伴家持の歌


   父も母も

 ぃとしぃあなたのことを 

   おろそかに思っているのでは

       ないのですよ

                 すき

               だぃすきな 

                勇ましい男の子よ

                       むなしくあって 

                         よいものでしょうか

    弓を振り立てて

  矢を手に取って 

    剣

          太刀を腰につけて

                       峰をいくつも踏み越えて

                  心のままに行くがよい  

                    後世の語りぐさに

              なるように

   名を

 立てる 

  べきです


                           ちちとは

                        万葉では知智  

                          知知とも表記されていて

           イヌビワ(イチヂクやイチョウなど)のことで

  イヌビワは古い名を

 無花果いちじくといい 

   天仙果という字で書かれています

                           別名

                        乳木(ちちのき) 

                          乳実(ちちのみ)
    雌

 雄が 

   異なった株で

                       実は

                    紫黒色になると 

                      食べられます


             ちちは

  父の枕詞として

ちちの実と書いて 

 用いられています

                         心のままに生きて下さいと

                       ご両親が 

                         勇ましく出て行こうとする

                   息子に

  本心をかくして

 けなげに 

   覚悟しているようにも

          感じますね

                      本心は

                    愛する息子よ 

                      あなたがそばにいてくださるだけで

                私達は幸せなのですよ

    言えませんよね

 覚悟をした 

  わが息子に言えない

                         なんか

                      マイウェイが 

                       聞こえてきました

              今

   船出が近づくこの時に

 ふとたたずみ 

   私は振り返る

              遠く旅して

                           あるいた若き日よ

                          全て 

                            心の決めたままに

                 信じた

    この道を

 わたしはゆくだけ 

  すべては心の決めたままに


                        振り返ると

                    私達も若い時 

                      心のままに生きてきた

               あなたも

   信じた道を

 おもいっきりどうぞ 

   私達の本当の心は

               親になったら

                       わかってくださることでしょう

                     私達も 

                       息子をこのように

              歯をくいしばって

   枕を

 涙でぬらして 

   送り出した時を思い出します



                             ありがとう於良


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