こんにちは! ただち恵子です

政治と社会、日々の暮らしの小さな喜び。思いつくままに綴ります。

「憲法」が憲法であり続けるために必要なこと

2013-05-19 20:05:33 | 憲法・平和
泉大津9条の会の2013年度総会でした。

発足して8年。月例学習会を始めて7年。
今年度も引き続き世話人のひとりになりました。

記念講演は阪南合同法律事務所の弁護士、泉大津在住の南部秀一郎さん。



橋下市長の「慰安婦」発言を、日本国憲法と自民党憲法草案を、読み比べながら考えるお話です。

「橋下さん、もっ一回、憲法しっかり読んで!」と言いたくなりました。

橋下発言について琉球新報は「足りないのは人権感覚」と怒りをこめた「社説」を掲げました。

【沖縄の米軍に風俗業の活用を勧める発言の釈明として、橋下徹大阪市長は「国際感覚が足りなかった」と述べた。だが、彼に何より足りなかったのは人権感覚だ。人間認識の根本的な誤りに気付いていないのが問題なのだ。】という書き出しの5月18日付け「社説」。
橋下氏は「根本的な誤り」に今でも気づかず、言い訳とマスコミ批判に終始しているようです。


自民党改憲案は、現行97条をバッサリ削除。
私の愛してやまない97条です。

日本憲法97条 この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であって、これらの権利は、過去幾多の試練に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。

日本国憲法は旧仮名遣いです。
「だから古くさい。変えたら?」という人もいます。
旧仮名遣いの憲法条文を読むとき「私たちの先輩が、今、生きる私たちに残してくれた贈り物だ」と私は思います。
今、私たちがしっかりしないと「将来の国民」の権利を奪うことになりかねない。
現行憲法と自民党改憲案を読み比べることで、「橋下発言」の根底にある人権意識の欠如という問題が、あらためてよくわかります。

きょうの南部弁護士のお話の最後に、「世界の国々の憲法改定手続き」を11カ国について紹介してくださいました。
知りたかったところです。

どの国でも憲法改定手続きは、それなりにハードルを高くしているのがよくわかります。例をあげると・・・

アメリカ 発議は総議員の3分の2以上、州議会の4分の3以上の承認
オーストラリア 総議員の過半数の出席で3分の2の多数での承認
スウェーデン 議員の過半数の決議が2回必要。ただし2回目の決議は1回目の決議のあと、議員選挙を行ってできた新しい議会での決議でないといけない。さらに議案提出から選挙までに9ヶ月以上という期間制限がある。
韓国 議員の過半数での発議、3分の2以上の議員での議決、国民投票で過半数の承認が必要
ドイツ 議員の3分の2及び日本の参議院にあたる議員の3分の2以上での議決が必要。憲法の中に改正できない規定があり、人権規定の多くと憲法擁護義務の規定は改正できない。


日本国憲法は他の国に比べて「改正手続き」が特に厳しすぎるということではありません!








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