【ワシントン時事】2016年米大統領選の共和党候補、マルコ・ルビオ上院議員は28日、サウスカロライナ州で演説し、沖縄県・尖閣諸島について「われわれの同盟国、日本の領土だ」と言明した上で、中国は同諸島をはじめとする東・南シナ海での挑発行為を停止すべきだと訴えた。
米政府は尖閣諸島での日本の施政権を認めているものの、領有権に関する立場は明確にしていない。ルビオ氏は演説で「中国はアジアから米国を追い出す活動を激化させている。21世紀を中国の世紀にしようとしている」と非難した。
また、オバマ政権の対中政策を「融和策」と批判。その上で、9月の習近平国家主席の訪米に触れ、「習氏に赤いカーペットを用意すべきだとは思わない。公式夕食会でもてなすのではなく、単刀直入にものを言う機会にすべきだ」と主張した。
アーネスト大統領報道官は28日の記者会見で、ルビオ氏の発言への見解を問われ、「政権の同盟への関与は明白だ」と述べるにとどめた。一方、オバマ大統領が習主席との会談で、東シナ海や南シナ海での中国の進出を取り上げ、平和解決を提起するという見通しも示した。
政治専門サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の集計によると、ルビオ氏は現在、共和党指名争いの4位。中国発の世界同時株安を受け、他の候補からも対中批判が強まっている。