都市環境デザイン会議関東ブロックの街歩きに参加しました。
下の写真は熱海駅前。ちなみにこの方々は都市環境デザイン会議のメンバーではありません。
熱海は貫一お宮の歩いた海岸の前に大きな木造旅館がずらっと並ぶ温泉のまち・・・・という50数年前に初めて訪れた時のイメージを引きずっていました。
そういう要素は確かに今もありますが、むしろ今回第一に感じたのは熱海がイタリアやギリシャにあるような丘陵都市であるということでした。
丘陵都市特有の景観の鮮やかな切り替わりが随所に体験できます。
また眺望のよい斜面には別荘やお屋敷が並びます。
ブルーノタウト設計の旧日向邸もその一つです。
この写真は渡辺仁(服部時計店や第一生命、日劇などを設計した大御所です)が設計した地上部です。この地下にタウトが設計したRC造の地下があります。地下には海に開けた3室が並びます。残念ながら(なぜ?)写真撮影禁止でしたが、設計の場を奪われ日本に来たタウトがようやく表現の場を与えられたという、喜びと彼のモダニストとしてのこだわりが濃厚に感じられる、印象的な空間です。
ところで熱海には、街路に沿って再開発された(ような)集合住宅が多くみられます。市街地再開発法以前のスキームによってできたものと思われます。企画・案内をしてくれたJUDIのT氏は保存をお考えのようでしたが、同感です。
話は急に変わりますが、熱海3大別荘の一つ起雲閣。
この風呂がよかったです。
風呂の湯船が部屋の真ん中にあり、四周からはいれるところが気に入りました。実は私は今温泉施設を設計していますが、近年の窓際に浴槽を寄せたものではなく、部屋のど真ん中に浴槽があるというタイプを提案しました。窓際に寄せて、さあ外を見なさいというのも悪くはありませんが、ど真ん中にある贅沢も味わいたいものです。
起雲閣はもともとの和館に洋館を増築したようですが、洋館もいいですね。上を見ても・・・
JUDIのみなさんどうもありがとうございました。