リンク:設計計画高谷時彦事務所 Profile 記事一覧へ
鶴岡まちなかキネマにつて2年間の活動助成をいただいたJUDIへの報告をBLOGに掲載しました。
引き続き、今年の活動(まちキネをみんなで見送り、送る会)について報告した内容を紹介します。
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2022年10月現在において、鶴岡まちなかキネマは、市が取りまとめた計画スキーム(社会会福祉協議会事務室・介護予防室+「映像機能付き交流スペース」)に向けて、改修工事の真っただ中にあります。私は市の計画スキームにより、2020年に閉鎖されたまちなかキネマがドラッグストアなどにスクラップアンドビルドされるのではなく、映像機能が残ることに安どしましたが、同時に同じ費用で、関係者がウィンウィンとなる別の解決案があることに思い至りました。建築学会の専門家や映画関係者へのヒアリングからは、さらに様々な可能性・考え方があることも見えてきました。私はこのことを「まちキネの存続と再生を望む会」(菊池代表)と相談しました。必ずしも皆さんの考えが一つであったわけではありませんが、いろいろな可能性を考えていく必要性においては一致したので、市民にそのことを訴えていく活動を始めました。この活動に対して、JUDI(都市環境デザイン会議)から2年間にわたり助成金をいただきました。
その活動も終了しました。すでにキネマの解体も進み「もう一つの案」を提示することには意味がなくなったので、「映像機能付き交流スペース」を「映画館」として運営していこうとしている山王まちづくり会社(三浦新社長)の活動を、微力ですが今まで以上に応援していくつもりです。
以下JUDIに感謝の気持ちとともに報告した梗概を掲載しました。
高谷時彦
建築・都市デザイン
Tokihiko Takatani
architecture/uaban design
父の法要のため、高松へ里帰り。
下写真は故郷で初めて設計した丸亀町駐車場。JR高松駅から、目的地に向かう道すがら、立ち寄ってみました。十数年経っていますが、外壁もきれいに使われていたので、うれしくなりました。
穴あきのレンガブロックを単独に積み上げた、オリジナルのルーバー。適度な目隠しになっています。シルバーに鈍く輝く壁部分には立ハゼのガルバリウム鋼板を横使いにして使いました。今でこそ、標準的な使い方になっていますが、当時、屋根材を壁に、とりわけ、ハゼを横方向に使う事例はほとんどなかったのではないでしょうか。汚れもなくきれいです。レンガにもスクラッチを入れましたが、汚れはないようです。
上写真の背後には三越、そして右手奥には、ドームがあります。こちらは、私の設計ではありませんが、まちのシンボルとしてつくられたものです。時間のある時に見にきたいと思います。
目的地に歩を進めます。(上写真)電車の右手の敷地は、私の母校、城内中学校の跡地。仮囲いのままというのは残念な光景です。そのまま歩くと、朝日町のドック(下写真)。60年前とそんなに変わっていないように思いますが、勘違いかもしれません。私の中の時間が止まっているだけでしょう。
いろいろなことを思い出します。次回、ゆっくり歩きたいものです。
高谷時彦
建築・都市デザイン
Tokihiko Takatani
architecture/urban design
鶴岡まちなかキネマは2020年の春、突然の閉館となりました。その後、4つある映画館(スクリーン)のうち、小さなほうの二つ(キネマ3:80席、キネマ4:40席)を映像機能付きの交流施設として残すという案が、市と地元の方々の協力の下で発表されました。現在、地元の山王まちづくり会社三浦新社長を中心に、映画館としても機能できるような方向で努力が続けられています。
そんな中で、地元で幅広く活動し、映画館の存続に力を注がれている中村恵二さんと、地元出身で全国で活躍する活弁士、佐々木亜希子さんによって、映画産業の動向とからくりを解説してくれる本の改訂版が出ています。
私は、第3版は読んでいましたが、今度はコロナ後の状況も入れた最新版です。
私は、(設計者という身びいきの立場から)経営的にも大きな支えとなっていた大きな方のキネマ1、2(165席、152席)を残して活用してもらえないか、また市民にいろいろな利用をされているエントランスホールを残してもらえないか・・・などと思っていますが、映画館経営の面からはどうなんだろうか? そんな思いで、第3版を読んだことを思い出します。
第4版には、まちキネの現状も紹介されていました。産業としての映画館という視点からの議論も聞いてみたいものです。
高谷時彦
建築・都市デザイン
Tokihiko Takatani
architecture/urban design
絹織物工場を映画館にリノベーションした鶴岡まちなかキネマについて、A3版表裏のパンフレットがあります。表は登録文化財の申請に使えるように、建設に至るまでの経緯や、建築の価値などをまとめたものです。松文産業時代からの建物の歴史にも触れています。裏面はリノベーションにあたってのデザインの基本的な考え方と実際の空間について解説をしています。
概要を聞かれることが多いので、このブログを見てもらおうと思いアップしましたが、画像が不鮮明なようです。もし、詳細にご覧になりたい方がおられましたら、PDF形式でお送りすることが可能です。
高谷時彦
建築/都市デザイン