再び珠洲のまちなかに戻ってきて、昼食。あわただしい訪問でした。この後は東京に戻ります。
昼食は「かふぇれすとらんきへえどん」。この名前は、隣にあるこちらの建物の所有者から来ているようです。
大変立派な建築です。大庄屋であった櫻井家のお屋敷。浜屋造という建築の形式だそうです。明治20年築ということですから、築140年です。能登記念館として家業でもある製塩や漆掻きの用具などを展示していたのですが、地震の前から閉鎖されていたようです。
切妻、妻入りの上屋の前面に土間の下屋をつけています。
地震で大きな被害を受けたのでしょう。棚も倒れています。壁が少ない建築ですが、倒壊は免れたんですね。
鴨居上部の小壁の成が高い建物は、その部分が地震力に抵抗すると聞きますが、この建物の場合はどうなのでしょうか。中を見たいものです。
外から覗くと、展示施設であった痕跡があります。
中に入れないのは残念でした。また「浜屋造り」もどういうものなのか、興味がわきます。
・・・ということで、今回の能登を訪ねる短い旅は終わりました。例えば輪島にしても門前のほうなど全くみていません。また来年、訪れることになりそうです。
復旧、復興が少しずつでも、進んでいくことを遠くから祈るのみです。
高谷時彦
建築・都市デザイン
Tokihiko TAKATANI
architecture/ urban design