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国会での野田総理、初の施設方針演説
「決められない政治」からの脱却を掲げた。
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政権与党でもある民主党の総理:総裁が、野田政権として、
初の施設方針演説の中で、重要政策の全体像を具体的に示せな
かった事ではないだろうか。
消費税増税を柱とする、社会保障と税の一体改革について、
「国家の矜持」と位置付けたのはよいが,国家公務員給与の
削減7.8%ではなく、「国家公務員総人件費の2割削減」に何故、
踏みこまないのか、それだけではない、国会議員の定数削減・
議員歳費や政党交付金には言及せず、党大会では「待遇について
自らを律する」と表明したなら決意を実行していただきたい。
このように厳しい財政状況の中で、政権公約にうたった、
年金制度改革案の月額7万円の最低補償年金創設、実現は困難と
され一度棚上げしながらの、復活が問題となっている。
民主党政権交代の折の目玉政策「子ども手当て」についても
明確にせず、嘘の塗り固めで、さらに増税を提起し、国民を騙す、
愚弄したやり方には、もう国民も黙ってはいない。
「政治家が身を切り、範を示す姿勢が不可欠」と言ったが、
国会議員が身を切ると言う事は、どう言う事か言葉だけでなく
態度で表してほしいものだ。
初の施設方針演説で、
民主党総理大臣
「日本再生元年」となるべき本年、私は何よりも国政の重要課題を
先送りしてきた「決められない政治」から脱却する事を目指します。
“決断する政治”を宣言した。
野田総理、社会保障と税の一体改革については、政府与党は経済状況を
好転させることを条件に消費税増税を2014年4月より8%、
2015年10月より10%へ段階的に消費税率を引き上げる事を含む素案を
取りまとめました、引き上げ後の消費税収は、現行分の地方消費税を
除く全額を社会保障の費用に充て、全て国民の皆様に還元します。
「官の」肥大化には、決して使いません、と言いながら、一方では
「身を切る決意」と、自ら総理が言及したが、国会議員歳費や
政党交付金の削減には、方針演説では、一切触れずじまいで、
衆議院議員の定数を削減する法案を民主党として、今国会に
提出すべく準備しているところですとも述べながら、国家公務員
給与の約8%を引き下げる法案、および郵政改革関連法案について、
今国会においてこそ、速やかに合意を得られるよう野党の皆様に
改めてお願いを申し上げます。
このほかの独立行政法人の約4割削減や特別会計を半減させる
改革方針を示し、持続可能な社会保障制度を再構築すると言うものの、
大きな方向性に、隔たりは、ないのではないだろうか、議論を通じて
具体的な処方箋を作り上げ、実行に移していこうではありませんかと
言って、今こそ、政局ではなく、大局を見すえようではありませんかと
言われても、まずは誰よりも先、「政治家自身が身を切り」範を示す
姿勢が、不可欠ではないだろうか、でなければ国民の理解を得る
ことは出来ないだろう。
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ましてや、もはや総理自身が自分の、理念信念をなくし、自らの言葉で
しゃべれない、野田総理が、前政権の元総理二人の、言葉を引用
しなければならないほどの、あきれた見識、
初の施設方針演説で、演壇から語った演説には、聞いていた国民も
愕然とした事だろう。
福田元総理の「与野党が、信頼関係の上に立ってよく話し合い
結論を出し」国政を動かしていくことこそ国民に対する政治の責任で
あると信じます。
さらに、麻生元総理の消費税を含む税制抜本改革を行うため、必要な
法制上の措置を講じる「持続可能な社会保障を実現するには、給付に
見合った負担が必要です、これは社会保障を安心なものにするためです」と
言った、当時ねじれで苦しんだ前政権自民党時代、二人の総理の
施政方針演説を引用した言葉遊びは、国民には通じない、呆れた演説で、
野党の反感を買う破目になったようだ。
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引用された二人の元総理福田氏は「あれ、いいこと言っているよね、
言いこと」、当時、散々ひどいことをやられてね、ひどい目に逢いました、
あのときは」と『大変苦労しているんですよ、かわいそうなくらい
苦労してるんですよと』当時の、民主党に、いじめられた事を思い出した
ように、呆れてものも言えないよ、当時は話し合いどころじゃなくて、
すべて拒否されたんだからと、語られたことは、印象に残った。
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一方麻生元総理は、「まるでわさびの効いてない子供向けの
お寿司を、無理やり40分かけて食べさせられたような感じですよね、
ボクシングで言えばクリンチ抱きつかれて来ているような感じがしましたね。
野党時代、この二人に問責決議を突きつけた民主党は、今ブーメランの
ように、自分に返ってきているこの現状を、どう乗り切るのか極めて
苦しい立場に追い詰められたようだ。
この現実を見て、岡田副幹事長、野党時代にやってきた事に対し、
我々もいろいろ反省はあるんですね、答えるのがやっとの、
苦しい胸のうち、今言えることは、お互い国民の立場に立って、
しっかりと前に動かす事を考えないといけないと、語るのがやっと。
そして、野田総理が初の施設方針演説で、最も時間をかけたのは、
社会保障と税の一体改革、総理がいくら演説で、口からほどよい言葉が
飛び出しても、今の民主党の、党内分裂状態からは、国民は実現可能とは
思えないほど、信用力を失った政党であることに気付くべきだろう。
この野田総理の演説に、野党・自民党総裁谷垣氏からは、言葉だけで
行動が見えてきていない、社会保障についても、消費税でなにを
しようとしているのか、ほとんど言及がなかった。
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公明党代表の山口氏は、国家公務員の給与削減などと、子どもに対する
手当ての問題などについて、このような課題について、先に国会で
協議を途中で打ち切り、解決に動かなかったのは民主党であり、
そのことを棚に上げて、野党に協力を求める姿勢はあまりにも
自分本位すぎる、野田政権を厳しく批判した。
将来の消費税について、国民の不安を煽るように民主党内からは、
なおさらの消費税の増税案 ここに来て、財務省の五十嵐文彦副大臣は、
消費税は17%くらいにならないと、日本はうまく社会保障制度を、
運営できないのではないかなと、思っていると言ったが、
では、それで将来本当に17%で治まるのか、先の見えない政府の、
その場しのぎの対策に疑問を呈したい。
このままでは、中身のわからないまま、天井知らずの消費税一体
どれほどにならば社会保障は安心できるのだろうか?
政府に、本当のことを語ってほしいと、思っている国民が大半だろう。