平成28年3月31日(木)快晴、気温15℃。今日は三月尽、陽気に誘われ旨いと言われるだんごを探しに大石田町まで出掛けました。
ここが目当ての‘最上川千本だんご’です。戸口から客が溢れ、列に並ぶのは秋保のおはぎ以来です。
「お客さん、食べ残ったら持ち帰りの容器差し上げますよ」とびっくりされながら蔵座敷に向かいます。
雛飾りを眺めながら暫し待ちます。「お待ちどう様!」
だんごは醤油、餡子、クルミ白和えの三本。それに、豆乳の湯豆腐と焼き厚揚げ豆腐が運ばれてきます。だんごはとろけるような柔らかさですが「腰があった方がいいな~ごちそうさま!」
腹こなしに‘聴禽書屋’(歴史民俗資料館)を訪ねると雛飾りが総勢で迎えてくれます。
齋藤茂吉が昭和21年1月から1年10ヶ月暮らした居間です。文机、筆箱、火鉢は当時のままだそうです。質素な生活が偲ばれます。
玄関に掲げてある‘聴禽書屋’の命名いわれです。梟と相通じるものがあったのかな?
欄間は弟子が作ったもので松・竹・梅が彫られております。反対側の方が見応えあるようです。
地袋の雀の絵もカトウトウリョウという弟子が書いたのだそうです。
庭には「螢火をひとつ見いでて目守(まも)りしがいざ帰りなむ老いの臥處(ふしど)に」の歌碑が立っています。間もなく白毛に覆われたオキナグサの花が見られるそうです。
足を伸ばして乗船寺の‘釈迦涅槃像’を訪ねます。まだ雪囲いの中にあります。
釈迦涅槃像は鉄の扉の向こうにあります。恐る恐る白扉を開け小窓から覗きます。元禄7年(1694年)木喰上人が寄進したというご尊体が穏やかなお顔で横臥しております。胸中にあやかりたい気持ちを秘め帰路に着きます。