![]() | スタバではグランデを買え! ―価格と生活の経済学吉本 佳生ダイヤモンド社このアイテムの詳細を見る |
同じ商品なのに場所や地域、販売方法によって価格が異なるのは
何故なのでしょうか?
そこには取引コストが存在します。
「時間や手間、余分なおカネの支出、他の資産の使用、心理的負担」といった
ものが、買い物の代金とは別にかかる時、それを取引コストと呼びます。
モノやサービスの値段はどうやって決まるのでしょうか?
タイトルにもあるようにスターバックスではどのサイズのコーヒー
を買った方がお得なのか?
携帯電話の料金は、なぜ、やたらに複雑なのか?
テレビやデジカメの価格がだんだん下がるのはなぜか?
子供の医療費の無料化は、本当に子育て支援になるのか?
私達の消費支出の大部分は、広い意味での取引コストに対する支払いに
なっています。
モノやサービスを提供する企業側は、基本的には、消費者の取引コストを
節約することを競い、それによってより多くの顧客を獲得して利益を
増やそうとします。そのため、世の中の経済のしくみは、標準的な
取引コストを節約するように進歩していると考えられます。
他人と同じ好みや行動パターンの人は、産業の技術進歩や経済の
仕組みの変化によって、取引コストを節約しやすいのです。
(しかし、他人と異なる好みや行動パターンの人のほうが得を
しやすいケースもあります。)
大切なのは、現時点の自分自身について、どんな面では大衆的な好み・
能力・行動パターンを持っているのか、どんな面では少数派なのかを
自己分析し、自覚することで上手に生活することができます。