昨今ナイキ ズーム ヴェイパーフライという単語が世間を騒がせている。
2017年に発売になったばかりのシューズ。薄いシューズが当たり前の業界にあえての厚底シューズの衝撃。
2017年の世界6大マラソンでそれぞれの大会の男女トップ3は36人いるが、そのうちナイキ ズーム ヴェイパーフライ4%を履いていた選手が19人もいた
今年正月の箱根駅伝では往路優勝(総合2位)した東洋大学チームを中心に実に40人近い選手がヴェイパーフライ4%を着用、昨年は4位だったナイキのシューズ占有率がアシックスを抜いて1位になった
東京マラソンでは設楽悠太選手がヴェイパーフライを履き総合二位&日本人一位を獲得
キプチョゲ選手がBreaking2という企画でフルマラソン二時間切りを狙い、2時間00分25秒を記録
エリートタイプを買うためには記録会で上位をもぎ取らねばイカンとか
その下のヴェイパーフライ4%は定価を大きく上回る6万円ほどで出回っているとか
かなり凄い状況になっているらしい。
気になってネットの記事を漁ってみるものの、やはり実際試してみねば分からんだろうという思いに至っていた所、何やらSNSでナイキからの素敵なシューズ写真を発見、即ポチでゲットした。
手に入れたのはズームフライ
ヴェイパーフライエリート(150g位)>ヴェイパーフライ4%(170g位)>ズームフライ(220g位)>ペガサスターボ(240g位)という序列になっているらしい。
お試しやしペガサスターボでもええかと思っていたが、普段使ってるニュートンシューズのグラビタスが220gほどということで、あんまり重いのもな…ということでズームフライに的を絞った。
なにより左右色違いモデルが僕の琴線に触れたので、これは欲しいと。
万一走り方に合わなかったとしても普段遣いで履けば良かろう
金色以外は見事に反対
なんと靴底まで。凝ってる。
靴底ほんまぶ厚いな(・ω・)
現物をみてみると予想通りではあるがソールのあまりの分厚さに驚嘆する。”こいつシークレット履いてる”って思われそうだ。
見た目や触ってみての質感はあまりよろしくない感じ。ちょっと安っぽい?
足を通し立ってみると、なるほどかかとが盛り上がっていてつま先立ち気味になり、シューズが前のめりを求めてくる。
求めに従い重心を前に傾けると、止まることなくそのまま倒れ込んでしまいそうになる。なるほど…
直立する分には少し身体を後ろに傾けねばならない。女性がヒールの高い靴を履くとこんな感じなんだろうかと思った。
歩いてみると踵着地となるのでヒールが分厚いのが嫌というほどよく分かるね。ぐにゃっとくる。
さて走ってみる。
ニュートンシューズでフォアフットランができるようになになってる身とすれば全然違和感なく走ることができる。
というかその走り方をすることで初めてきちんと地面を蹴っている感覚を得ることができる。
多少速度を落としても前のめり状態はキープされるので、いつでも再発進OK!と。短距離スタートの三角形を踏んでる感じ?
踏んだことないけど。
しかし一度本格的にペースを落としてかかと着地になろうもんならぬかるみに踏み込んだようなグニャッとした感覚が襲ってくる。
ヒールが分厚いのは伊達じゃない。こんなんで走ったら足首悪くするで。そんな怠けた使い方をするなという事だろう。
そしてこのシューズは上り坂、下り坂でも同様のフォアフットランを当然のごとく求めてくる。anytime前のめり、気を抜くことは許してくれないのだ。
あと気になった点はただでさえ前のめりになって足が靴の中で前にずれてしまうのか、つま先が靴の先端にあたってしまう。
ずれないように紐をきつく縛るか、もうハーフサイズ大きいものを選ぶのが良かったかもしれない。こればっかりは分からんな…
アメとムチをちらつかせつつ全く気を抜かせてくれない本気シューズなのだなと思った。
終始気を抜くことがない決戦用シューズにぴったりやね。
個人的にはヒールも普通とほとんど変わらん高さに作りつつフォアフットランを促してくれるニュートンシューズのほうが自身には合っているのかなと。