2か月にわたり、国内のサプライヤー30社をまわった。
まわりながら日本国内経済の非常に厳しい状態を説明した。
今回復したと思うのは錯覚だぜ~、ということを。
都市近郊ならまだしも、人口の少ない過疎地の場合、
井の中の蛙的な企業が多いため、ちゃんと説明しなくてはならなかった。
彼らサプライヤーは、『今は景気が悪いから。。』と言う。
そこで、オイラは、『まさか景気が回復すると思ってるんですか?』と聞く。
かつて日本は世界№1だが、今は24位である。
韓国や台湾は、もはや日本と同レベルかもしくは越している。
彼らは我々の50%のコストで仕事をしている。
少し前までは『彼らは安い』だったが、今は違う。
『我々が高すぎる』のだ。
日本は今24位で10位に戻れると思うか?
そのまま40位になるんじゃないか?
まあ、いいや。
では質問を変えよう。24位をキープするためどうする?
答えはリーマンショックのときに出ている。
中国進出である。
アメリカ経済破綻は中国に市場移行するための必然だったし、
日本の空洞化は余儀ないとあらゆる大手製造メーカーが動いている。
トヨタもあらためて中国へ150名の調査団を送っているのだ。
中国を見越してビジネスを展開しない限り先は見えている。
国内でチマチマ偉そうなこと言ってもダメなのだ。
危機に陥らないとグローバルにならないのは遅れている。
なぜ調達しない?なぜ進出しない?と周囲から自ずから出てくる言葉だ。
さて、それにはジレンマが付きまとう。
品質問題である。
人材教育、設備管理、工程管理、大きな大きな問題が山のように待ちうけている。
これは誰でもできない。専任者が必要になる。
会社の課題であり、自分自身の課題にもなる。
クルマの話で、LEDランプ交換の話をしたが、LEDの製品上の課題は発光効率である。
技術的な話はマル秘だが、LED製造のプロセスはこれまたびっくりmade in 茅ケ崎なのだ。
LEDは切れない、と言われているが、さすがにネットで買ったものは点灯しないものがあった。
回路異常か接触異常。
製造プロセスがしっかりしていても、製造現場が中国だとこうなるのだ。
言いたいことは、コアな技術は日本国内。
キーとなるのは海外教育をどうするか。
高コンテクスト、低コンテクストと全くの異文化をどうやって埋めていこうか。
ビジネスとはコミュニケーションの仕方に尽きる。
たぶんこの言葉がこれからいつも出ることになるだろう。
ちなみに世界№1のサムスンの最大の基盤は『人材第一』。
それって昔の日本の企業から学んだらしい。