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アウターヘブリディーズを訪ねて その2

2012年05月02日 | 旅行
さて、今日(7月27日)はいよいよ島に渡ります。

A87経由でフォート・ウィリアムの手前を西に分岐してスカイ島に向かいます。フェリーはスカイ島のユイグから出ます。

途中、10時前にスカイ島の手前にあるアイリーンドナン城に到着。
ここは通るたびに見ようかどうか迷いつつ、結局いつも素通りしていたところ。今回は時間に少し余裕があるので、立ち寄ることにしました。

駐車場も整備されていて入りやすいのですが、まだオープン時間ではなかったので、城への通路の柵が閉ざされていて入れませんでした。
それでしばらく周辺の写真などを撮って時間つぶし。他の客も同じように過ごしていました。ここは誰が撮っても絵になるところです。(笑)

オープン時間の10時になって城内へ。入口の手前にはカフェなどがあり、土産物も売っていましたが、私たちは余り土産物などを買わない夫婦なのでここもパス。

城は個人の所有で、よく修復されており、19世紀の生活の展示が面白かったです。城自体がその頃再建されたようで、建物としての歴史的な価値はあまりないようです。


見終わって車に戻り、再びスカイ島を目指します。
最初に来たとき乗り過ごし事件があった例のフェリーも、次に来たときは有料の橋に代わって、今は本当にあっという間に島に入ります。しばらく走ったら前方はるか遠くに
以前登ったOld Man of Storrの奇怪な景観が見え始めました。


ここまで来ても雨雲が低く垂れ込めていてすっきりしない天気は変わらず。
このまま島に渡っても雨続きだったらどうしようかと迷いましたが、他に行くあてもなく、結局予定通りユイスト島に渡航することにしました。

そして予測時間どおりユイグ港に到着しました。
ユイグはこの旅の4年前にB&Bに泊まったことがあります。その時はOld Man of Storrに登った後ここにたどり着きました。道路沿いの小さなB&Bでしたが、そこの奥さんに教えてもらって夕食に行ったユイグホテルのレストランの牡蠣の味、今でも忘れられないほど絶品でしたね。

ユイグの周辺は平地が少なく山肌にへばりつくように道路沿いに点々と民家があり、港のフェリー乗り場はその道路から分岐したジグザグ道路を海のほうに下ったところにありました。
まだフェリーの駐車場には一台も車がなくガランとしています。

これまで何度もフェリーには飛び込みで乗れていたので、今回も予約なしでした。
車を止めてチケットを買うためカルマックの事務所の窓口に行くと、係の女の子は「もう予約がフルで乗れない」といいます。
予想外の事態で焦りましたが、それでもパソコンで最新の予約状況を確認してくれて、結局乗れることに。ほっとしました。

駐車場の車内で2つの島での日程を決めていたので、ユイグ港からユイスト島、ユイスト島からハリス島、ハリス島から本土の3航路すべてを予約。説明に自信がないのでカウンターにあった航路図に日時を記入して渡しました。(笑)
無事チケットは確保できました。ですが、往復割引の後でも、フェリー代はトータル183ポンドで、レンタカー代と同額になったのは予想外でした。結構いい値段です。

でもいつものハーツだとレンタカー代がもっと高くなったので、まあ納得です。

乗船時間までガイドブックなどを見てコースを考えました。

フェリー乗り場の広い駐車場も、到着時はガラガラだったのに、乗船時間が近づくにつれびっしりと車が集まってきてびっくりでした。予約がフルとの係員の説明どおりです。


船員の指示に従って長い桟橋を通って乗船です。


指定された場所に車を止めてロックし、車両甲板中央にある階段室から乗客用フロアに上がりました。客室のさらに上にある甲板から港を見ると、まだフェリーには乗船待ちの車の長蛇の列。よくまあこれだけ乗せられるものだと感心しました。


フェリーは大型で、以前マル島で乗った船と同じぐらいの大きさでした。

やがてほぼ時間通りに出港です。
心配していた天気は、港を出てしばらくすると一変して晴れ渡り、二人とも思わず笑顔になっていました。現金なものです。(笑)

今回初めての青空のもとで、爽やかな風に吹かれながら快適に2時間ぐらい初めての大西洋の船旅を楽しみました。
やがて濃紺の水平線に隠れるように小さくなったスカイ島とは反対に、ユイスト島のロッホマディ港が見えてきてしばらくしたら、船内放送で車に戻るようにとのアナウンス。

また客室から車両甲板に降りて、車に乗り込む時になって、予想もしていなかったハプニング!です。

階段を下りて駐車甲板に戻ると、停めたはずの場所に車がないのです!
階段の反対側、左の駐車スペースにも車はありません。見つけやすいように車のキーのボタンを押してハザードを光らせようとしても反応なし。
二人とも焦りまくりました。
いくら探しても無いので顔面蒼白でウロウロしていると、その姿を見ていた子供づれの女性が、天井を指さしながらニッコリ。
「この上にあるよ」と言うのです。

本当にホッとしましたね。一気に脱力です。

でもまだ仕組みがよくわからないまま、その指さす方向を見ていると、やがて警報ブザーが船内に鳴り響き、誰もいないのを確認した船員が何やら柱のボックスを操作すると、天井がゆっくり下がり始めました。やがて、その隙間から車が見えてきました!


そうです、まず第一陣の車が乗り込んだら、フロアごと上に持ちあげて、その下に更に車を入れていたのです。私たちは一番最初のグループだったので、リフトアップされるフロアに駐車というわけでした。
で、降りるときは後続の車から出して、その後フロアを下げて、最初のグループの車を出すという仕掛けだったのです。
仕掛けがわかっていれば笑い話ですが、知らない私たちは本当に驚きました。

車を下船させてからとりあえず港の駐車場で、今夜から3泊する予定のB&Bの予約のために旅行案内所を地図で確認です。
すぐ近くの丘の上にあることがわかり、そこに向けて出発です。そのころにはあれほどたくさんの乗用車やトラックがどこに消えたのかみんな姿を消して、港はがらんとしていました。

>続く
コメント
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