21日は宝塚花組公演「復活」の観劇でした。
途中少し渋滞したものの、ほぼ予定通りに到着。
今回は、購入したチケットが2階席で、ヨメさんには幕間とかの移動が難しいので、事前に変更を依頼していました。当日早めに行ってチケットの交換をしなければならないので、間に合ってほっとしました。
芝居のほうは「復活―恋が終わり、愛が残った―」(石田昌也脚本・演出)で、ご存知文豪レフ・トルストイ晩年の名作「復活」の宝塚版です。
といっても、私は読んだことがありませんでした。ロシア文学はなんといってもドストエフスキーとゴーゴリだよ!という独断と偏見の私なので、食わず嫌いというか、トルストイは読んでなかったのです。
でも、やはり原作の力で、ストーリー構成がしっかりしているので、この日は前夜のパソコン修理で睡眠不足でも眠ることなく(笑)、話に引き込まれました。見ごたえのある作品になっていました。
これを機に、「復活」だけでなく他の作品も読みたくなりました。何にしても根拠のないドグマはいけないということですね。
脚本・演出は石田昌也です。
このセンセイ、とにかく宝塚の生徒にことさら下品な台詞をしゃべらせたいというビョーキを持っていて(笑)、今回も多分にその傾向がありますが、やはり原作の力が偉大なので、まあまあ許容範囲でした。(笑)
この人の作品でビョーキが酷かった例は『傭兵ピエール』-ジャンヌ・ダルクの恋人 、よく歌劇団がこんな脚本にOK出すなあとおもったほどです。
詳しいストーリーは立ち入りませんが、主演のネフリュードフ役・蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)は、貴族として安楽な生活を送る青年期から、カチューシャに再会後一途に贖罪と救済のためにすべてを犠牲にする後半の変化を、純粋で生真面目な主人公に徹して好演していました。
劇中で主人公が自らの所有する農地を小作人に解放し、家屋敷も使用人に譲ろうとするところは、レフ・トルストイ自身の実生活がそのまま投映されていますね。
劇全体は沈んだ重苦しいトーンになっていますが、そこに光明を与えているのが壮一帆(そう・かずほ)演じるシェンボックです。
主人公の士官学校時代からの友人役をのびのびと演じていました。演技もさることながら、歌唱力でもひときわ目立つ存在です。
主演男役が歌で少し難ありなので、この人が出てきて歌うとほっとしたりします。(笑)
やはり歌劇ですから、歌ウマは必須です。
ネフリュードフの相手となるカチューシャを演ずるのは娘役トップ・蘭乃はな(らんの・はな)。
純真なお屋敷の使用人と、落ちぶれてからのすさんだ女を演じ分ける難しい役でしたが、頑張っていました。
終わりのほうでシベリア送りになる一行が舞台から消えたと思うと、しばらくして私たちが座っていた1階の通路の右手から現れて、目の前を行進していったのにはビックリでした。
S席でも後ろの席でちょっとガッカリ気味だったので、これは思わぬもうけものでしたね。最初は、なんだ、もう団体客が帰っていくのかと思ってしまいました。(笑)
第2部は、レビュー「カノン―Our Melody―」(三木章雄作・演出)で、これも好感のもてる作品になっていました。なによりシャンソン、カンツォーネ、ジャズなど聞きなれた名曲が聞けたので満足でした。私が特に気に入ったのは壮一帆のシャンソン「群衆」、さすがにうまかったです。
やはり宝塚といえばシャンソンです。
以前花組公演のショー「レヴュー誕生」で春野寿美礼が黒燕尾姿で瀬奈じゅんなどを従えて「黒い鷲」を歌う場面があったのを覚えていますが、よかったですね。今も鮮明に覚えています。
歌が苦手でもダンス巧者な蘭寿とむですが、ショーではその本領を存分に発揮していました。
正直言って、今回の宝塚観劇は、あまりひいきな組ではなかったのでそれほど期待していなかったのですが、これは見て正解でした。
でもこの公演、トップコンビが地味なせいか、全体にチケットの売れ行きが悪く、この日も土曜日なのにけっこう空席が目立ちました。出来がいいだけにもったいないです。
その分チケットが手に入りやすいということですから(笑)、みなさんもぜひこの機会にご覧になることをお勧めします。
宝塚大劇場公演
公演期間:1月1日(日)~1月30日(月)まで
東京宝塚劇場公演
公演期間:2月10日(金)~3月18日(日)
一般前売:1月15日(日)
途中少し渋滞したものの、ほぼ予定通りに到着。
今回は、購入したチケットが2階席で、ヨメさんには幕間とかの移動が難しいので、事前に変更を依頼していました。当日早めに行ってチケットの交換をしなければならないので、間に合ってほっとしました。
芝居のほうは「復活―恋が終わり、愛が残った―」(石田昌也脚本・演出)で、ご存知文豪レフ・トルストイ晩年の名作「復活」の宝塚版です。
といっても、私は読んだことがありませんでした。ロシア文学はなんといってもドストエフスキーとゴーゴリだよ!という独断と偏見の私なので、食わず嫌いというか、トルストイは読んでなかったのです。
でも、やはり原作の力で、ストーリー構成がしっかりしているので、この日は前夜のパソコン修理で睡眠不足でも眠ることなく(笑)、話に引き込まれました。見ごたえのある作品になっていました。
これを機に、「復活」だけでなく他の作品も読みたくなりました。何にしても根拠のないドグマはいけないということですね。
脚本・演出は石田昌也です。
このセンセイ、とにかく宝塚の生徒にことさら下品な台詞をしゃべらせたいというビョーキを持っていて(笑)、今回も多分にその傾向がありますが、やはり原作の力が偉大なので、まあまあ許容範囲でした。(笑)
この人の作品でビョーキが酷かった例は『傭兵ピエール』-ジャンヌ・ダルクの恋人 、よく歌劇団がこんな脚本にOK出すなあとおもったほどです。
詳しいストーリーは立ち入りませんが、主演のネフリュードフ役・蘭寿とむ(らんじゅ・とむ)は、貴族として安楽な生活を送る青年期から、カチューシャに再会後一途に贖罪と救済のためにすべてを犠牲にする後半の変化を、純粋で生真面目な主人公に徹して好演していました。
劇中で主人公が自らの所有する農地を小作人に解放し、家屋敷も使用人に譲ろうとするところは、レフ・トルストイ自身の実生活がそのまま投映されていますね。
劇全体は沈んだ重苦しいトーンになっていますが、そこに光明を与えているのが壮一帆(そう・かずほ)演じるシェンボックです。
主人公の士官学校時代からの友人役をのびのびと演じていました。演技もさることながら、歌唱力でもひときわ目立つ存在です。
主演男役が歌で少し難ありなので、この人が出てきて歌うとほっとしたりします。(笑)
やはり歌劇ですから、歌ウマは必須です。
ネフリュードフの相手となるカチューシャを演ずるのは娘役トップ・蘭乃はな(らんの・はな)。
純真なお屋敷の使用人と、落ちぶれてからのすさんだ女を演じ分ける難しい役でしたが、頑張っていました。
終わりのほうでシベリア送りになる一行が舞台から消えたと思うと、しばらくして私たちが座っていた1階の通路の右手から現れて、目の前を行進していったのにはビックリでした。
S席でも後ろの席でちょっとガッカリ気味だったので、これは思わぬもうけものでしたね。最初は、なんだ、もう団体客が帰っていくのかと思ってしまいました。(笑)
第2部は、レビュー「カノン―Our Melody―」(三木章雄作・演出)で、これも好感のもてる作品になっていました。なによりシャンソン、カンツォーネ、ジャズなど聞きなれた名曲が聞けたので満足でした。私が特に気に入ったのは壮一帆のシャンソン「群衆」、さすがにうまかったです。
やはり宝塚といえばシャンソンです。
以前花組公演のショー「レヴュー誕生」で春野寿美礼が黒燕尾姿で瀬奈じゅんなどを従えて「黒い鷲」を歌う場面があったのを覚えていますが、よかったですね。今も鮮明に覚えています。
歌が苦手でもダンス巧者な蘭寿とむですが、ショーではその本領を存分に発揮していました。
正直言って、今回の宝塚観劇は、あまりひいきな組ではなかったのでそれほど期待していなかったのですが、これは見て正解でした。
でもこの公演、トップコンビが地味なせいか、全体にチケットの売れ行きが悪く、この日も土曜日なのにけっこう空席が目立ちました。出来がいいだけにもったいないです。
その分チケットが手に入りやすいということですから(笑)、みなさんもぜひこの機会にご覧になることをお勧めします。
宝塚大劇場公演
公演期間:1月1日(日)~1月30日(月)まで
東京宝塚劇場公演
公演期間:2月10日(金)~3月18日(日)
一般前売:1月15日(日)