グリーンブレーカーズ by 高木肥料店

農業の現場の おはなしなどなど。

台風前にやっておきたい風対策。

2017-08-04 12:16:19 | Weblog
台風前にやっておきたい風対策。K

台風5号の進行・接近ということで、風対策再録です。前回の超
ゆっくり台風の回 と 併せて、よろしかったら。

 ↓

台風による強風や暴風による被害の目安です。予報などによる最大
瞬間風速が25メートルを超えると、樹木の倒壊や、屋根瓦の飛散、
さらにはシャッターの破損が始まります。

というわけで、農業に関する強風や暴風対策ですが、露地栽培では

  防風網や棚といった施設の補強
  飼料では、倒伏を防ぐ意味で収穫期の近いものは収穫する
  果樹では、とくに苗木や幼木の枝を支柱にしっかり固定する

といったことが大切となります。

また[太陽熱消毒まっただなかのものが多い]施設栽培では、

  被覆資材が破損しないよう、周辺の片付け・清掃をする
  ハウスバンドを止めている番線・杭を確認する
  ハウスの出入口の隙間に被覆資材をあてて密閉度をあげる
  大型ハウスや連棟ハウスでは、換気扇の点検をしておく

といった対策が考えられます。

そして台風の影響がそれほどないと考えられる地域でも、とりあ
えずはビニールハウスのバンドの緩みや被覆資材のめくれなどだ
けでも点検・整備しておきたい
ところですね。

と、対策は書きましたが、竜巻注意報が発令されたら話しは別

風対策の補強作業中ではあっても、ただちに作業を終了され、ま
ずは身の安全を確保されてくださいね。

いじょう、北上する台風の風対策に関するおはなしでした。


◎ 「対策をやっても、あまりの強風雨にまったく効果がない
  こともあります。時間を割いて対策をやっても、「台風がコー
  スをはずれる
」ことも、もちろんあります。
  しかし最善を尽くすのは、作物をつくる農業者としての、ある
  意味“義務”。大被害を受けたとしても、最善を尽くしている
  なら、納得できる
あきらめもつく〕というものです。

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染




進行速度の遅い台風の思い出。

2017-08-04 11:53:42 | Weblog
進行速度の遅い台風の思い出。

台風常襲地である地方に住むヒトにとって、困った台風の種類があり
ます。 それは進行速度の遅いタイプの台風です。
台風のニュースのなかで、“自転車ののったくらいのスピード”などと
いった形容詞からはじまって、“ヒトが歩く程度スピード”、はては
“ほとんど停滞”といった台風もあるのですから、台風の影響を受け
る地域にとってはたまったものではありません。
そんな進行速度の遅い台風のなかでも特別にスローだった台風について
の記事となります。2014年の記事ですが、よろしかったらご参考に。

 

『 居座った台風は怖い 』


もちろん最大風速が強いとか、勢力範囲が広いという大きく強い台風も
怖いのですが、「進行速度が遅い台風」やさらには「ほとんど停滞」と
なった台風もまた、大変な災害を引き起こします。

そんな・・・・停滞した台風で思い出すのは、なんといっても2008
年のシンラコウ台風でしょう。とくに被害が激しかったのは与那国
島近辺。

 暴風域に入っていた与那国町では、約45時間近くも停滞

というニュースにはゾッとしたものでした。

港湾道路が通行止めになり、電柱や街灯がなぎ倒されるという暴風域に
長時間さらされた与那国町の方々には、大変な事態であったことでしょ
う〔前回の台風で降り続く大雨に悩まされた紀伊地方に通じるものが、
ありました
〕。

さて、そんなシンラコウ台風のその後の動きですが、さらに

 台湾へ移動し、さらに60時間以上も停滞

します。この超スローぶりな動きには、なにか特別な存在が台風に乗り
移っているかのよう
にも感じたられものです。
なんといっても、その後のシンラコウは、勢力を維持したまま、台湾か
らほぼUターンするように東方向へ進み、鹿児島・奄美諸島付近に接近
したのですから。

幾多の人々の心配など知らぬ顔で、わがまま放題に居座る台風・・・こ
の台風の名前はシンラコウではなく、台風シランカオではなかったのか
と思ったのは、私ひとりではなかったことでしょう。

いじょう、進行速度の遅い台風についての思い出でした。


◎ 平成20年 台風13号・シンラコウについて

名称であるシンラコウとは、ミクロネシアの伝説上の神の名前で、漢字
表記は森拉克。非常に強い勢力にまで発達し、その上先島諸島近海では
動きが遅くなり(ほとんど停滞との解析されたこともあった)、与那国
島などの先島諸島を長時間にわたって暴風域に巻き込んだ。その後台湾
に上陸、いったん勢力は衰えたものの東シナ海の海水温が高かったこと
などもあり再発達、 9月18日~20日にかけて日本の南海上を通過してい
った。このとき、中心の気圧は985~990hPaであったものの、中心付近の
気圧傾度が大きく、最大風速は30m/sに達しており暴風域を伴っていた。

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