食中毒由来の溶血性尿毒症症候群は、怖い。
食中毒関連の病状といえば 下痢とか吐き気とか発熱といった食当たり程度
の病状を連想される方がほとんどではないかと思われます。 ということで
前回の参考資料として、食中毒由来の溶血性尿毒症症候群に関する当ブログ
の2012年10月の記事の再掲載となります。よろしかったらご参考に。
↓
『食中毒由来の溶血性尿毒症症候群は、怖い。』
「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、溶血性尿毒症症候群(HUS)とな
って入院されていた10代の少年患者さんが、事件から約半年後の22日午後
にお亡くなりになったそうです。謹んで哀悼の意を表し、心からご冥福をお祈
りします。
その溶血性尿毒症症候群(HUS)ですが、
「腸管出血性大腸菌や赤痢菌に感染した際、菌の出すベロ毒素が腎臓の毛細
血管内皮細胞を破壊してそこを通過する赤血球を破壊することで溶血がおき、
並行して急性腎不全となり、尿毒症を発症する。」
といった症状をいいますが・・・そのような症状に関するこの病状に関する
具体的な新聞記事がこちら。
◎ 参考資料 毎日新聞 2011年10月24日
帰って来てくれると信じていたのに--。焼き肉チェーン店「焼肉酒家えび
す」の集団食中毒事件で、5人目の犠牲者となった富山県小矢部市の少年
(14)の父親(49)は23日、毎日新聞の取材に対し、息子を失った苦
しい胸の内を語った。楽しかった家族のだんらんから一転し、襲いかかった
悪夢。父親は「彼の人生を奪っていったものと闘わなくちゃいけない。それ
が親の仕事じゃないか」と拳を握り締めた。
家族は4月22日、前日に14回目の誕生日を迎えた少年を祝うため、4人
で同県砺波市の砺波店を訪れた。店を選んだのは少年だった。父親が「何が
食べたい?」と聞くと、「焼き肉! えびす!」と元気よく答えた。3月に
同店で食べたユッケのおいしさを思い出し、この日は3皿注文。兄と喜んで
食べた。
腹痛を訴えたのは翌日。父親も兄も同様の症状だった。「津波のような痛み
が押し寄せてくる。脂汗が出た」と父親は振り返る。少年の症状は更に重く、
入院翌日の28日夕、「お父さん、右手に力が入らんがやけど」と訴えた。
すぐに集中治療室へ運ばれた。脳症を心配した母親は病床で、「あなたは誰
?」「あなたの好きなものは?」と語りかけた。少年は言葉を選びつつも的
確に答えた。「もう疲れた」と言うまで続けた。
最後に名前を呼びかけた時、少年はにっこりと笑った。
しかし29日朝、意識不明となり人工呼吸器が着けられた。
少年は小学3年生の時からサッカーを始め、6年時にはキャプテンに。「小
さい時から面倒見が良くてね」と父親は言う。中学でもサッカーを続け、周
囲からはキャプテン候補と目されていた。だが少年は、3年生が抜けて同級
生の2年生が主役になった今年の夏、病床で闘っていた。
「何でこんな目に遭わんなんがや(=遭わないといけないんだ)」。父親は
怒りが込み上げた。少年は入院から約半年後の今月22日午後9時52分、
息を引き取った。
「あの社長はパフォーマンスだけだ」。父親は、チェーン店を経営していた
フーズ・フォーラス社(金沢市)に憤った。幹部が5月に1度謝罪に来てか
らは、誰も来ていないという。「半年がたち、この事件が風化していくのが
嫌なんです。だから僕は闘っていく」。父親は力を込めた。
というものです。・・・毎日新聞さんのこの記事の中の「お父さん、右手に
力が入らんがやけど」という、息子さんの言葉には ほんとうに心が痛みま
すよね。
いじょう、正しい認識を普及させることで、少しづつでも犠牲者を減らして
いく努力が大切だという意味での昨年の新聞記事のご紹介でした。
そして 繰り返しになりますが、注意すべきは
「清潔にしすぎたことが、O157の発生を助長している」
「O157は生命力は弱い」
「O157は、腸の中に敵となる菌がいないと暴れだす。」
などといったまちがった風説が 人々のあいだに流布されてつづけている
こと。とくに、幼い子どもさんをもたれるご家庭では、こういった間違っ
た説に惑わされないように注意いたしましょう。
そのうえでたとえば焼肉などを行う場合は
● 生肉に添えてある野菜にも注意
● 生肉を触った後は、せっけんで手を洗うこと
● お年寄りや子ども、病み上がりの人は、菌への抵抗力が低い。
● 動物の体内菌なので「新鮮だから生でも大丈夫」は誤解
といった点を、くれぐれもお忘れなく。
そして農業です。食べ物の生産に携わる農業者の間にも
正しい知識を普及させること、それも大変重要なことだ
とおもっております[とくに家畜ふんを多様する農法に
おいては]。そんな野菜の衛生管理に関する農水省の関
係資料は こちら 。
「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」
食中毒関連の病状といえば 下痢とか吐き気とか発熱といった食当たり程度
の病状を連想される方がほとんどではないかと思われます。 ということで
前回の参考資料として、食中毒由来の溶血性尿毒症症候群に関する当ブログ
の2012年10月の記事の再掲載となります。よろしかったらご参考に。
↓
『食中毒由来の溶血性尿毒症症候群は、怖い。』
「焼肉酒家えびす」の集団食中毒事件で、溶血性尿毒症症候群(HUS)とな
って入院されていた10代の少年患者さんが、事件から約半年後の22日午後
にお亡くなりになったそうです。謹んで哀悼の意を表し、心からご冥福をお祈
りします。
その溶血性尿毒症症候群(HUS)ですが、
「腸管出血性大腸菌や赤痢菌に感染した際、菌の出すベロ毒素が腎臓の毛細
血管内皮細胞を破壊してそこを通過する赤血球を破壊することで溶血がおき、
並行して急性腎不全となり、尿毒症を発症する。」
といった症状をいいますが・・・そのような症状に関するこの病状に関する
具体的な新聞記事がこちら。
◎ 参考資料 毎日新聞 2011年10月24日
帰って来てくれると信じていたのに--。焼き肉チェーン店「焼肉酒家えび
す」の集団食中毒事件で、5人目の犠牲者となった富山県小矢部市の少年
(14)の父親(49)は23日、毎日新聞の取材に対し、息子を失った苦
しい胸の内を語った。楽しかった家族のだんらんから一転し、襲いかかった
悪夢。父親は「彼の人生を奪っていったものと闘わなくちゃいけない。それ
が親の仕事じゃないか」と拳を握り締めた。
家族は4月22日、前日に14回目の誕生日を迎えた少年を祝うため、4人
で同県砺波市の砺波店を訪れた。店を選んだのは少年だった。父親が「何が
食べたい?」と聞くと、「焼き肉! えびす!」と元気よく答えた。3月に
同店で食べたユッケのおいしさを思い出し、この日は3皿注文。兄と喜んで
食べた。
腹痛を訴えたのは翌日。父親も兄も同様の症状だった。「津波のような痛み
が押し寄せてくる。脂汗が出た」と父親は振り返る。少年の症状は更に重く、
入院翌日の28日夕、「お父さん、右手に力が入らんがやけど」と訴えた。
すぐに集中治療室へ運ばれた。脳症を心配した母親は病床で、「あなたは誰
?」「あなたの好きなものは?」と語りかけた。少年は言葉を選びつつも的
確に答えた。「もう疲れた」と言うまで続けた。
最後に名前を呼びかけた時、少年はにっこりと笑った。
しかし29日朝、意識不明となり人工呼吸器が着けられた。
少年は小学3年生の時からサッカーを始め、6年時にはキャプテンに。「小
さい時から面倒見が良くてね」と父親は言う。中学でもサッカーを続け、周
囲からはキャプテン候補と目されていた。だが少年は、3年生が抜けて同級
生の2年生が主役になった今年の夏、病床で闘っていた。
「何でこんな目に遭わんなんがや(=遭わないといけないんだ)」。父親は
怒りが込み上げた。少年は入院から約半年後の今月22日午後9時52分、
息を引き取った。
「あの社長はパフォーマンスだけだ」。父親は、チェーン店を経営していた
フーズ・フォーラス社(金沢市)に憤った。幹部が5月に1度謝罪に来てか
らは、誰も来ていないという。「半年がたち、この事件が風化していくのが
嫌なんです。だから僕は闘っていく」。父親は力を込めた。
というものです。・・・毎日新聞さんのこの記事の中の「お父さん、右手に
力が入らんがやけど」という、息子さんの言葉には ほんとうに心が痛みま
すよね。
いじょう、正しい認識を普及させることで、少しづつでも犠牲者を減らして
いく努力が大切だという意味での昨年の新聞記事のご紹介でした。
そして 繰り返しになりますが、注意すべきは
「清潔にしすぎたことが、O157の発生を助長している」
「O157は生命力は弱い」
「O157は、腸の中に敵となる菌がいないと暴れだす。」
などといったまちがった風説が 人々のあいだに流布されてつづけている
こと。とくに、幼い子どもさんをもたれるご家庭では、こういった間違っ
た説に惑わされないように注意いたしましょう。
そのうえでたとえば焼肉などを行う場合は
● 生肉に添えてある野菜にも注意
● 生肉を触った後は、せっけんで手を洗うこと
● お年寄りや子ども、病み上がりの人は、菌への抵抗力が低い。
● 動物の体内菌なので「新鮮だから生でも大丈夫」は誤解
といった点を、くれぐれもお忘れなく。
そして農業です。食べ物の生産に携わる農業者の間にも
正しい知識を普及させること、それも大変重要なことだ
とおもっております[とくに家畜ふんを多様する農法に
おいては]。そんな野菜の衛生管理に関する農水省の関
係資料は こちら 。
「夢で終らせない農業起業」「本当は危ない有機野菜」