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農業の現場の おはなしなどなど。

干ばつか洪水か・・・極端すぎる天候のはなし。

2017-08-16 12:12:35 | Weblog
干ばつか洪水か・・・極端すぎる天候のはなし。

先日の台風5号が通過するまで・・・南九州の とくに宮崎県の太平洋
沿岸部では[いたたまれなくなって雨乞いの儀式をしたいような、そん
]渇水状態が 二か月にわたって続いていました。そう、北九州を襲
った九州北部豪雨のときにさえ、沿岸部では本格的な夕立ちさえなかっ
のです。

じつに不可思議な話です。

地図を広げてみれば、たとえば福岡県うきは市から宮崎県中央部の児湯
郡へ直線距離(地理的な距離)は、わずか 150キロ前後しか離れてい
ないというのに・・ですから。

農作物の生産に携わっている身として記録を見返してみれば、このよう
な局地的な、そして理不尽ともいえる気候が、ここ最近ではますます顕
著になってきたようにおもえます。そう、

 「水がほしいのに、降らない
 「水が過剰なのに、まだ降る

といった、生長に応じた水を継続して必要とする農業生産にとって、きわ
めて不都合な気候の常態化
です。

ということで、そんな困った気候についての、このブログの2010年6
月分のご紹介です。よろしかったらご参考に。

 ↓

干ばつか洪水か・・・極端すぎる天候のはなし。

2010年06月20日付けのニュースです。

『中国民政省によると、中国南部で20日夕までに、豪雨による洪水や
 土砂崩れで147人が死亡、93人が行方不明となった。被災者は
 1500万人を超え、9万戸近い家屋が倒壊した。
 中国新聞社電によれば、大雨の被害が大きい福建、江西などの南部各
 省に向かう列車が運休となり、上海駅などでは数万人の足に影響が出
 ている。
 南部では13日から降り続いている雨は今後も激しくなると予想され
 ており、中国当局は河川のはんらんなどへの警戒を呼び掛けている。
 事態を重く見た温家宝首相は広西チワン族自治区の被災地に赴き、災
 害予報に力を入れ被害をできるだけ抑えるよう指示した。北京時事』

と、いうもの。そしてご存知でしょうか・・・じつはこのニュース内で
取り沙汰されている広西チワン族自治区をはじめとする中国南西部が、
3月までは100年ぶりといわれるほどの激しい大干ばつであったこと
を。
広西チワン族自治区をはじめ、雲南省、貴州省、四川省、大都市の重慶
といった中国南西部を襲っていたこの大干ばつは、作物に壊滅的な打撃
与えるとともに、現地の経済活動をマヒさせていたのです。

中国における、この『干ばつか洪水か』という激しい気候の変動の多発
の原因が、急速な経済成長によるものなのか、はたまた温暖化による気
象変動なのかは、中国国内でも議論されているところだとは いいます。
が、しかし原因はどうあれ、このお隣の国中国の今年の気象変動の激し
さをみるかぎり、今年の日本の気象もまた、荒れたものになる可能性は
大きいのかもしれませんね。

● 参考資料・・・中国南西部の干ばつ被害の記録3月
3月20日付けの中国各紙によれば、中国民生省は19日中国南西部を
中心とした干ばつ被害が一段と拡大、重慶市や四川、雲南各省など5地
区で計5100万人以上に影響が出て、直接の経済損失も 190億元
〔厄2500億円〕あまりに上ったと発表した。
干ばつは昨年秋以降、5ヶ月以上も続き、5地区だけで約1600万人、
家畜約1100万頭の飲み水が不足。4万平方キロ以上の田畑で農作物
の被害も出ており、当局は国内の治安維持に当たる武装警察部隊員 約
4000人を動因、給水活動を続けている。


晴れこのような極端な局地的な気象が今後も継続拡大して
  いくようであれば・・・これからの就農地の選択には
 『干ばつの大小』を精査するということも大事なことに
  なりそうですよね。
いる干ばつ。


51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg夢で終らせない農業起業」「里地里山複合大汚染