はーい、げんきです。

遠くにいる友達に私的トピックスの紹介。話題はその時その時いろいろ。

スウィート・ヒアアフター

2011-12-02 19:28:45 | book
 寒さ底値(?)
 冬が来ると、やはり春は遠くに感じるよ。

 そんなわけで、昨日飛んだ(PCが飛ばした?)記事を気持ちを取り直して書いてみたよ。

 これは先週末、買った本でした。
 例によって本屋をウロっていて、3周目あたりで呼び止められた。
 それも本というより、帯の方。しかも裏表紙側。

「とてもとてもわかりにくいとは思いますが、この小説は今回の大震災をあらゆる場所で経験した人、生きている人死んだ人、全てに向けて書いたものです。」――よしもとばなな

 ああ、人が死んだり生きたりする話なんだな と素直に思った。
 彼女の話は、生と死がすごく近い関係で書かれていることがよくあるから。
 そして、やさしい話が多いので、傷んだ気持ちにはちょうどよいかも?と思って読んでみたら、まあ、その通りで、しかも著者が言っている通り、ちょっとわかりにくいかもしれない。
 相変わらず幽霊とか出てきて、とらえどころが無くて、オチもあるような無いようなで。
 でも、やんわんりとやさしい雰囲気だったよ。

 死ぬっていうのは、死んだこと無いからわからないけど、生き残ってきている経験からすると、多分、世界が終わることだ。
 亡くなった人の自身の世界と、残された側からすれば、亡くなった人が生きていた世界。
 無くなるのは人じゃなくてもいいんだけど。
 とにかく、今まで続いていたなにかが終わる時が、死、みたいなことじゃないだろか。

 そう考えると、今年の3月11日には、多くの人が体験している。
 私も生きてて無事なんだけど、親も、家も、妹弟も、友人達も被災してるけど、ありがたいことに、みんな無事。
 でもあの日の14時46分頃、それまで続いていた世界が突然終わって、今の世界が始まったわけで、あっちの世界の私は、今はここにはいない。

 一度死んで生き返った人が主人公。
 なんで自分は生き残っちゃったかなあ、とか、なんであの人は死んじゃったかなあ、とか思いながらも生きている、というお話。

 スウィート・ヒアアフター/よしもと ばなな(幻冬舎)

 彼女の作品は、合う合わないがあるから無理には薦めないよ。
 でも私は例によって会社の昼休みにまで読んで、じわーんと泣いた

 さらに。
 あとで知ったのだが、同名の、スウィート・ヒアアフター(The Sweet Hereafter)というカナダ映画(1997年制作)があるそうです。
 イアン・ホルムが主演?でカンヌを獲ったみたい。
 気になるので、今度さがして見てみる
コメント
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