自民党は勝利したというけれど
一昨日の衆議院選挙で自民党は、選挙前の276議席から減らしたも
のの、17の常任委員会すべてで委員長を出したうえで、過半数の委
員を確保できる所謂「絶対安定多数」の261議席を確保した。
しかし、幹事長の選挙区で敗退、派閥の領袖の石原伸晃氏と弟の宏
高氏も落選が確定した。また、あの立民の小沢一郎氏が選挙区で敗
退し、党副代表の辻元清美氏が落選するなど各選挙区ごとの有権者
のニーズの変化が顕著に表れた選挙結果だったと感じた。
自民党は現職の幹事長が選挙区で敗れたのは初めてで甘利氏は辞意
の意向を総裁に伝え、おそらく交代は避けられないだろう。これか
ら党内情勢がうごめき権力争いが水面下で行われ、旧態依然とした
体質は続いていくと思う。
選挙戦中は全国的に自民党には逆風の雰囲気が大方のマスコミの論
調だったが、結果的には「絶対安定多数」を確保する予想外の勝利
となり、政権奪取を目指した枝野立民党と共産党の敗北となった。
個人的には、少しお灸をすえる意味でも単独過半数程度の230前後で
よかったのではと思っている。今後は岸田総理のいう「成長と分配の
好循環」による「新たな資本主義」を構築するために向けた具体的な
戦略の策定が課題であり、一国民として注視していこうと思っている。
お手並み拝見といったところである。