寝るに寝られぬワケ。
・・・それは、このお芝居の内容でした。
このときの芝居が密閉空間サスペンスだった、
ということは、最初に書きました。
サスペンス・・・なんですね。
で、後半は、閉じ込められてパニックになった人間たちが、
その勢いでいろいろと諍いを起こし始めます。
まぁ、これもこういった話のお約束ですけど、
殴りあったり、というケンカのシーンが出てくるんです。
ケンカなんていうのは、当然、センターで繰り広げられます。
・・・で、私が死んでいるのもセンター。
つまり、私の真横で、
どったんばったん、くんずほぐれつの乱闘があるんです。
死んでいる私の顔の、まさに真横で!
何人もの靴が、ドタバタ、ドタバタ。
その振動や風が、顔にダイレクトに伝わってきて。
もう~~~~~っ!
恐いの恐くないのって!
それも1人は、役柄で安全靴を履いている!
こんなもんに顔をふんずけられたら、
顔の骨が折れちゃいます。
でも、タテマエは死体ですからね。
恐がるわけにはいかないんですが、
もう本気で死体がビビってる(笑)
その上、走り回るから、すごいほこり!
それもモロに顔にかかって、咳き込みそうになるし、
だんだん、腹が立ってきて、
人知れず、なぜか死体が怒ってる(笑)
そんなこんなで、
なんとか舞台で寝落ちることもなく、
無事に終わったのですが、
このときには、なんというか、
とても「不運な死体」がいまして・・・。
(つづく)