望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

舞台の裏のウラ話・その5

2011-11-05 02:00:07 | 舞台・ウラ話

まぁ、そんなこんなで、ヒヤヒヤしながらも、
私は無事に千秋楽まで終わりました。

しかし、順番に死んでいくというストーリー上、
舞台には、死体がどんどん増えていくわけで、
その中には、やはり不運な人もおりまして・・・。


これを書くと、
やたらと説明がくどくなってしまうんですが、
その芝居では、「農薬の袋」がたくさん登場したんですね。

というのも、落盤事故で閉じ込められたトラックが、
農薬を運ぶトラックだった、という設定で。

あ、もちろん、実際に入れたのは、農薬ではなく、
それっぽく色をつけた、猫のおしっこ用の紙砂ですけど、

それをものすごく大きい麻袋にぎっしり詰めて、
5・・・いや、10くらい作ったかなぁ。


とにかく、
ラストシーンでは袋を破いて撒き散らす、
という演出だったため、
みんなで一生懸命作りました。

でも、作ってみて驚いたのが、その重さ!

中身は紙の砂なので、それ自体は軽いんですけど、
大きな袋にぎっしり入れると、あらまびっくり、
私など、持った途端にふらついて落っことしたほど。


それを、芝居の中では、パニックに陥った男が、
高い場所に避難している人たちに投げつけねばならず、

毎回、必死の形相で、
1メートル以上高い場所に放り投げていました。

そんな努力の甲斐あって、このシーン、
なかなか迫力のある、
恐いシーンに出来上がっていたのですが、


・・・あるとき、


投げる若手の手がすべったらしいんです。


で、いつもの決まった場所まで届かず、
少し手前にドーーーン!


避難していた連中が、あわてたのなんの!


重い袋が飛んできて、あわてて逃げる、といっても、
そこは芝居のお約束。

このあたりに落ちて、自分はこっち方向に、この場所まで逃げる、
という段取りは、きちんと決まっています。
(勝手に逃げると照明プランが台無しになる)

ところがどっこい、
飛んできた袋を見たら、


<場所が違うぅぅぅぅぅ!!>


本気で逃げて、さぞやリアルな演技が見られたでしょうが、

・・・そこには1人、

逃げるに逃げられない「死体」が・・・。

        (つづく)


<ちょっとお知らせ>

カウンセラーCHACOのブログ、アップしました。
よかったら、お立ち寄りください

ラクがいちばん!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

参加中。よかったらクリックを!

人気ブログランキングへ