望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

オバチャン注意報・つづき

2011-11-16 00:27:29 | 暮らし・花・趣味

いやな予感が的中し、
すさまじい騒がしさで観光バスに乗り込んできた、
6人のオバチャンたち。



当然のことながら、
バスの中は一気にどよーーん。
でも、本当に大変だったのは、
そこからでした。

「皆様、本日は❍❍観光バスにご乗車いただき、
 まことにありがとうございます」

バスガイドさんの言葉が聞き取れたのは、
最初の、この挨拶だけ。

マイクを持っているガイドさんの声が、
生で喋くるオバチャンたちの声に、
完全にかき消されるんです。


「すみませーん。
 マイクのボリューム、上げてもらえますか?
 お喋りがうるさくて聞こえないので」

と、イヤミたっぷりに頼んでも、

みんなが、かなり本気でにらんでも、

「うるさいなぁ」と声に出しても、

<世界の中心はわてらやで~>

そんなことで気がつくような、
ヤワなオバチャンではありません。


・・・あのさぁ 私たちはね、
今バスが走っている、この場所の説明や、
これから行くお寺の、
故事来歴を聞きたいのよ。

別にアンタたちが昨夜、
居酒屋とカラオケで盛り上がって、
みっちゃんが酔っ払って大変だった、
なんて話を聞きたいワケじゃないのよ


でもね、みんな直接は言わないんです。

はい、私たちも言いませんでした。

だって、バスが走り始めて、まだ10分弱。
観光はこれからなのに、
こいつらをヘンに怒らせたら、
どんだけややこしいか・・・


そのうち、乗客が1人、2人と、
席を移り始めました。

オバチャンたちの指定席は後ろ寄り。

そこで、その近くの乗客が、
前へ前へと民族の大移動を始めたんです。

けっこう混んでいたんですが、
2人掛けで1人座っていても、

「すいません、相席よろしいですか?」
「はい、どうぞどうぞ!・・・大変でしたねぇ」

と、不思議な連帯感まで生まれて(笑)
前はぎゅうぎゅう、後方はオバチャンたちだけ、
という、すごい車内に

うるさいのは一向に変わりませんが、
これでとりあえず、
ガイドさんの声は聞こえるようになりました。

でも・・・、
災難は、ここからが本番だったんです。


   (つづく)
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