望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ルドン展、衝撃でした・・・ということで、今日のウラ話は臨時休業でございます

2013-05-31 01:23:58 | 暮らし・花・趣味

走り抜けの写真を、という予定だったのですが、

・・・変更しました。すみません!


オディロン・ルドンって、ご存じですか?

有名な画家なのかもしれませんが、
私はまったく知りませんでした。


たまたまダンナがチラシを持ってきて、
そのチラシの絵に惹かれて、
行くことにしたんですが、

場所もいつものように上野ではなく、新宿副都心。

「さすがに、ここは迷わないから大丈夫よ!」

と言ったのに、地図をプリントして、
黄色いマーカーで、出口と行き方をマークしたものを、
前日に渡されました

で、その通りに行ったはずなのに・・・やっぱり迷い、

「どうして反対方向から来るんだっ?!」

「こっちだって、わかんないわよ!
 階段上がってみたら、バスのロータリーのど真ん中に出たんだもん」

「ある意味、才能だ・・・

といった「いつもの会話」を交わしながら、

高層ビルのてっぺんにある美術館へ。


いやぁ、普段、高層ビルなんて行かないもんだから、
もう、その高いことといったら!

びっくりして、
その高さだけで、テンション上がっちゃって、ひと騒ぎ。
(どんだけ田舎者なんだ)




オディロン・ルドン展。


すごかったです。
この衝撃を、どうしても今日書きたかった。

この、一見ジブリと見紛うような「笑う蜘蛛」が、
一番有名な作品なんですが、


なんというか、不気味なんだけど、
目が離せないというか。


普通、絵は感性で観ますが、

この画家の絵は、感情とか神経とか、
普段、絵を観るときに使わない部分を刺激してくる。

美しい花を描いていても、よーく見ると、
なにか美しさだけじゃない、不気味さが見えてくる。


絶対に自分の家には飾りたくない絵だけど(笑)

でも、ハマりました。


清く正しく美しい、印象派全盛の時代に、
こんな絵を描いてたって、かなり普通じゃない。

この人の先生にあたるロドルフ・ブレスタンの細密画も、
これまた、救いようがないんだけど、
魅入られると動けなくなる感じ。



ところが、このルドン、晩年には明るい絵が多くなって、
私の好みからすると、ちょっとつまらない。

芸術家が、丸くなっちゃぁお終いよ。


・・・と、

それが、最後の1枚として飾られていた、
未完の絶筆で、また足が釘づけになりました。

描きかけの「聖母」。

まさにピュアなんです。
余計なものが何もない美しさなんです。


説明によると、最愛の1人息子が、
第一次大戦で徴兵され、最前線に向かった、

その彼の無事を祈りながら、
描き続けていた作品なのだそう。

そうか・・・。

息子の無事を祈る思いが、
これまでの屈折した作風から、
こんなにストレートな作品に変えたんだ。

この思いが実ったのか、
息子は無事帰還し、

彼を待ちながら亡くなった父親のアトリエで、
この絵を発見したのだそう。


そんなドラマまであっての、この美術展、
誰にでもオススメ、というものじゃありませんが、

なかなかに刺激的です。

有名どころじゃないので、空いてるしね(笑)








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