暗闇の中で弾く三味線は、
押さえる場所(勘どころ)に畜光を貼ればいい。
といっても、暗い中で、
あんまりキラキラしてはみっともないので、
細ーく切って、客席から見えにくい場所に貼りつけました。
これで何も問題なし!
で、場当たりが始まりました。
場当たりでは、シーンごとに、
照明や音響を合わせながら、各方面からチェックをします。
なので、ここで初めて、
暗転の中で三味線を弾くことになるのですが、
暗い中でも、三味線の竿には、
「ここだよ~」と畜光が光っています。
(よっしゃ、よっしゃ、問題なし!)
そして、暗転。
・・・さてと、
・・・・・・・・・・?
・・・・・・・・・・!
うそでしょ・・・
<指が見えない!!!>
これだけ長く舞台をやってきたのに、
まさか、そんなこと、
夢にも思いませんでした。
そうなんです。
自分の指が、
どこにあるか、見えないんです。
嘘だって思うでしょ?
だって、暗闇の中でも、部屋の明かりのスイッチは、
ちゃんと指で押せますよね。
指がどこにあるか、なんて、
考えたことないですよね。
なのに・・・、
楽器のように、
自分の指を見ながら押さえねばならないものは、
<見えない> んです
ほんっとに、もう、びっくりしたのなんのって!
まぁ、バカのひとつ覚えのように、
このフレーズだけを繰り返し練習してきたので、
だいたいの勘で、場所は押さえられました。
でも本番で毎回、そんな危険はおかせない!
最初の1音が狂ったら、
もう次が続かないんですから。
どうすりゃいいんだ・・・。
(つづく)
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