今日は、福島第一原発事故損害賠償請求訴訟の裁判がありました。この4月に裁判長ともう一人の裁判官が交代したので、原告(郡山市からの母子避難者)の意見陳述が行われました。
この原告の意見を聴いていて、私が、10年ほど前に、京阪奈神地区で、避難者の話しを聴く集いや避難者との交流会、さらに、避難者からの法律相談会に参加して、何人もの避難者、特に母子避難者の話しを聴いていた時のことを思い出しました。
それまでは夫婦仲良く暮らしてたのに、原発事故が起きて、放射能汚染が広がって、妻(幼子の母親)は子のことを心配して、避難したいと言うと、夫は、何をバカなことを言っているのだ、と取り合ってくれない、さらに夫の親たちらからはキチガイ扱いをされたのです。それでも、その人は子の身体が心配で、夫らの静止を振り切って それこそ血を吐くような想いで避難してきたのです。
国や東京電力は、事故の当時の福島県の住民のほとんどは避難していなから、避難の必要はなかったのだ、だから、損害賠償責任は負わないと裁判で主張しています。でも、実際には、上記のような事情のために、幼子の母親の多くは避難できなかったのです。そのことを裁判官には、是非、わかって欲しいです。