来週の月曜日,GWの3日目に,大阪市で,第1回の「組織事故被害者交流会」を開催します,当日は午後1時スタートで午後5時まで部屋を確保しています。場所はエル・おおさか本館7階704会議室です。
以下では,(1)組織事故とは何か,(2)組織事故の被害者を取り巻く現状,(3)組織事故と他の事故(交通事故,医療事故,学校事故等々)の関係,(4)組織事故の被害者ではない私が組織事故被害者交流会を発案したか,について述べています。
我が国では,「個人の行為」とは別に,「組織の行為」(「個人の行為」に還元できない,複数人の集合体=組織,団体,法人の行為)があると一般に考えられています。
ところが,原則として,「組織の行為」によって,人が死傷しても,組織を処罰されないのです(個人刑事責任の原則)。他方,損賠賠償(民事責任)の分野では,組織(法人)が賠償責任(民事責任)を負うことを理論上は認められているものの,実際には,その責任追及は簡単ではないのです。
つまり,組織事故の事件では,被害者やその家族(被害者ら)が,組織の処罰を検察官や裁判所に求めても,最初からムリなのです。また,被害者らが組織に損害賠償請求を行っても(民事責任の追及),実際には,組織はその組織に所属する個人(末端の従業員,医師&看護師,教員等々)に責任転嫁を行うなどして,簡単には被害弁償を行わないのです。
そこで,組織事故の被害者らは,互いに情報交換を行うなど,連携して組織に対抗していく必要があります。
ところが,組織事故の被害者は,自分が「組織事故の被害者」であることに気がついていない,気がついても,エネルギーを他の被害者を探すことに使えないのです。そのため,ほとんどの組織事故の被害者らは,他の被害者と交流することなく,一人で,組織と闘って,周囲から孤立していくのです。
このような現状を変えようと,今回,組織事故の被害者が交流する場を設定したのです。
組織事故被害者交流会,本来は,被害者やその家族が自分たちで立ち上げて運営することが理想なのですが,既に述べたように,被害者らが自主的に動くことは極めて難しいのです。そこで,JR福知山線脱線事故や笹子トンネル天井版崩落事故の被害者家族と一緒に『組織罰を実現する会』のメンバーとして活動している私が,事務局となって,まず,大阪で,第1回の交流会を開催することにしたのです。今後は,全国8か所(高等裁判所の所在地)において,被害者交流会の開催を目指しています。
ここで,組織事故以外の事故,交通事故,医療事故,学校事故(=学校内で起きた事故,学校行事に関連して起きた事故)等々と組織事故との関係を具体例で述べると,①学校が「いじめ」を放置していて,結果として,被害生徒児童が死傷した場合,いじめ加害者個人の行為(犯罪)と組織事故(いじめを止める義務の違反)がクロスしているのです。また,②学校行事である組体操の最中に,上に乗っている児童の膝が被害者の後頭部を直撃して,被害者が負傷した場合,上に乗っていた児童個人の行為(過失致傷)と組織事故(児童の身体の安全を図る義務違反)とが同じくクロスしているのです。
各種事故の被害者のためには,既に,いくつもの自助グループがあるのですが,「組織事故」とは何か知りたい被害者の方,他の組織事故の被害者の話も聴いてみたい方,医療事故調査制度ルート,学校・教育委員会・文部科学省ルートとは異なるルートで事故対応を考えている方は,4/29交流会への参加を前向きに検討お願いします。
以下では,(1)組織事故とは何か,(2)組織事故の被害者を取り巻く現状,(3)組織事故と他の事故(交通事故,医療事故,学校事故等々)の関係,(4)組織事故の被害者ではない私が組織事故被害者交流会を発案したか,について述べています。
我が国では,「個人の行為」とは別に,「組織の行為」(「個人の行為」に還元できない,複数人の集合体=組織,団体,法人の行為)があると一般に考えられています。
ところが,原則として,「組織の行為」によって,人が死傷しても,組織を処罰されないのです(個人刑事責任の原則)。他方,損賠賠償(民事責任)の分野では,組織(法人)が賠償責任(民事責任)を負うことを理論上は認められているものの,実際には,その責任追及は簡単ではないのです。
つまり,組織事故の事件では,被害者やその家族(被害者ら)が,組織の処罰を検察官や裁判所に求めても,最初からムリなのです。また,被害者らが組織に損害賠償請求を行っても(民事責任の追及),実際には,組織はその組織に所属する個人(末端の従業員,医師&看護師,教員等々)に責任転嫁を行うなどして,簡単には被害弁償を行わないのです。
そこで,組織事故の被害者らは,互いに情報交換を行うなど,連携して組織に対抗していく必要があります。
ところが,組織事故の被害者は,自分が「組織事故の被害者」であることに気がついていない,気がついても,エネルギーを他の被害者を探すことに使えないのです。そのため,ほとんどの組織事故の被害者らは,他の被害者と交流することなく,一人で,組織と闘って,周囲から孤立していくのです。
このような現状を変えようと,今回,組織事故の被害者が交流する場を設定したのです。
組織事故被害者交流会,本来は,被害者やその家族が自分たちで立ち上げて運営することが理想なのですが,既に述べたように,被害者らが自主的に動くことは極めて難しいのです。そこで,JR福知山線脱線事故や笹子トンネル天井版崩落事故の被害者家族と一緒に『組織罰を実現する会』のメンバーとして活動している私が,事務局となって,まず,大阪で,第1回の交流会を開催することにしたのです。今後は,全国8か所(高等裁判所の所在地)において,被害者交流会の開催を目指しています。
ここで,組織事故以外の事故,交通事故,医療事故,学校事故(=学校内で起きた事故,学校行事に関連して起きた事故)等々と組織事故との関係を具体例で述べると,①学校が「いじめ」を放置していて,結果として,被害生徒児童が死傷した場合,いじめ加害者個人の行為(犯罪)と組織事故(いじめを止める義務の違反)がクロスしているのです。また,②学校行事である組体操の最中に,上に乗っている児童の膝が被害者の後頭部を直撃して,被害者が負傷した場合,上に乗っていた児童個人の行為(過失致傷)と組織事故(児童の身体の安全を図る義務違反)とが同じくクロスしているのです。
各種事故の被害者のためには,既に,いくつもの自助グループがあるのですが,「組織事故」とは何か知りたい被害者の方,他の組織事故の被害者の話も聴いてみたい方,医療事故調査制度ルート,学校・教育委員会・文部科学省ルートとは異なるルートで事故対応を考えている方は,4/29交流会への参加を前向きに検討お願いします。