ヘコまされた被害者&その家族と不登校児童・生徒&その家族を盛り上げる委員会弁護士の日記

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福知山ガソリン携行缶爆発事件刑事判決~過失犯だから当然に軽いのか

2014年03月28日 05時48分27秒 | 相続
毎日新聞によると
 『京都府福知山市の花火大会会場での爆発事故で、3人を死亡、48人を負傷させたとして業務上過失致死傷罪に問われたベビーカステラ屋台店主、渡辺良平被告(39)=大阪市天王寺区=に対し、京都地裁は求刑通り禁錮5年の実刑判決を言い渡した。渡辺被告は起訴内容を認め、情状酌量を訴えていたが、樋口裕晃裁判長は「結果は重大。被害者に謝罪文を書くなど反省していることを考慮しても、法定刑の上限が相当」と結論付けた。弁護側は控訴しない方針。実刑のため、渡辺被告はそのまま刑事施設に収容された。

 樋口裁判長は被害者51人全員の名前と死因や負傷程度などを読み上げ、「全身やけどの苦痛の中で死亡した3人の無念は計り知れない。負傷者は後遺症に苦しんでいる」と指弾。さらに渡辺被告はガソリン携行缶を開栓する際の危険性を熟知し、事故当日も携行缶が素手で持てないほど熱くなっていることを認識していたとして、「危険は容易に予測できた。過失の程度はあまりにも大きい」と断じた。
 弁護側は観客が携行缶を移動させ、発電機に近づけた▽屋台の周囲に観客が近づかないような警備態勢がとられていなかった--などを挙げ、「全ての責任が被告にあるわけではない」と主張。しかし、判決は「発電機の周囲に観客が大勢いることを確認した時点で携行缶を移動させれば済んだ」などとして、注意義務違反の程度は変わらないと認定した。
 判決によると、渡辺被告は昨年8月15日夜、観覧席に置いたガソリン携行缶が発電機の排熱や昼間の直射日光で高温になっていたのに漫然と開栓。ガソリンを噴出させて爆発事故を起こした。
 この事故で京都府京丹波町の竹内弘美さん(当時44歳)▽同町の小学5年、山名空(そら)君(同10歳)▽大阪府高槻市の黒田直希さん(同35歳)が死亡。負傷者は55人に上ったが、渡辺被告自身や軽傷者らを除く48人について起訴された。
 公判では、被害者家族や遺族ら計7人が被害者参加制度を利用して「厳罰を望む」などと意見陳述。渡辺被告は1月17日に保釈された後、記者会見を開き被害者に謝罪していた。【松井豊】』とのことです。
 刑罰は社会統制の手段の一つです。そうすると,ある行為に対し,いかなる刑罰を科すかも,社会の構成員,つまり国民が決めるべきです。それゆえ,国民の多数派が,過失犯だからと言って当然に故意犯より軽くする理由はないとすれば,過失犯にも,相当重い刑罰を科すことができるようにすべきでしょう。

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