性暴力加害者の言い分

　常習性の性暴力加害者，いわゆる強姦魔やチカンは，必ず，被害者女性は嫌がっていない，むしろ喜んでいると言います。このように言って，自分の行為を正当化するのです。例えば，http://news.livedoor.com/article/detail/5686162/を参照してください。
　それは知っていたのですが，被害者が年少者の事件でも，加害者についた弁護士が同じことを言うことを知りました。
　言葉がありません。
　残念です。
　

神戸・大学院生リンチ殺人事件

　今度の土曜日の「組織罰を実現する会」勉強会で発表を行うために，ある本を読んでいたら，２００２（平成14）年に起きた暴力団員らによる大学院生リンチ殺人事件のことが書かれていました。
　この大学院生リンチ殺人事件は，被害者が亡くなるまでに何度も警察が被害者を救出するチャンスがあったにも関わらず，逃してしまったとされています。
　そのため，被害者遺族は，何と，暴力団員と警察（兵庫県）とに対して損賠賠償請求（連帯責任の追及）を行い，裁判所はそれを認めてしまったのです。
　私は，警察と暴力団とをひとまとめにするのはどう考えておかしい，この請求を認めた裁判所は常軌を逸していると思います。
　なお，神戸地方裁判所（刑事裁判所）は，組長に懲役20年，組員らに10年から14年，女に懲役3年（執行猶予4年）としたそうですが，こちらは軽すぎて話にならないと思います。

１４万人もの日本人難民がいる

毎日新聞によると，東日本大震災の死者数は９日現在の警察庁のまとめで、１万５８９４人にのぼっていて，さらに２５５７人が震災から５年半がたっても行方不明のままだそうです。
　また、避難生活で体調を崩して死亡したり自殺に追い込まれたりした震災関連死は、復興庁の集計（３月末現在）で３４７２人に上り，このうち、東京電力福島第１原発事故があった福島県が２０３８人と、５９％を占めているのです。
　復興庁によると、震災１年後、全国に約３４万人が避難していたが，現在も１４万４３７０人が避難生活を続けているそうです。原発事故による避難指示が続く福島県では、８万８０１０人（県まとめ）がふるさとへ戻れないままのです。
　シリア難民のヨーロッパに流入はさかんに報道されていますが，日本人難民のことも忘れないで欲しいです。

遺言書に遺留分を侵害しない限度で遺贈すると書かれていても，遺留分減殺請求の余地はある！

　遺留分とは，定義的に言えば，被相続人の兄弟姉妹以外の相続人に対して留保された相続財産の割合です，要するに，亡くなった人（被相続人）の財産＝遺産の一定の割合を家族に残すというものです。
　例えば，遺言で，Ａさんが，自分の財産を全部，長年交際していた恋人Ｂさんにプレゼントするとして，その後，Ａさんがなくなっても，その遺産が全部，Ｂさんの手に渡るわけではないのです。
　ところが，この遺留分制度の仕組みを知っていて，遺留分を侵害しない限度でのプレゼントするという遺言が増えているのです。
　このような場合，一見，相続人は何もできないように見えます。
　しかし，そうではないのです。その際，取るべき方策は，また追って述べます。

法的観点指摘義務

　今日は，ある裁判所で，「法的観点指摘義務」というものを思い出す出来事に遭遇しました。
　法的観点指摘義務については，例えば，https://www.jlf.or.jp/jlfnews/vol49_1.shtmlを参照してください。

奈良県生駒市大瀬中学校部活熱中症死亡事件

　朝日新聞によると，奈良県生駒市立大瀬中学校の生徒が部活動中に倒れ、熱中症が原因で亡くなった事故について，生駒市教育委員会は９月５日，「不適切な指導があった」と発表したそうです。そして，今後は，第三者による調査委員会で改めて事故の原因を調べ，再発防止策を検討する方針だそうです。
　この事件，大瀬中学校で，８月１６日朝，ハンドボール部の１年の男子生徒（１２）が３５分のランニング後に倒れ，病院で翌日，熱中症による腎不全で亡くなったのです。生駒市教育委員会は，大瀬中が８月２６日に出した調査報告書で「ランニング中に水分をとらせなかった」「通常は３０分間なのに、５分長く走らせた」指導について不適切と判断したそうです。
　この事件で，生駒警察署は何をしているのでしょうか。人一人の生命が，クラブの顧問や教員のミスで奪われているのです。事実関係は警察が捜査して明らかにするべきなのです。学校や教育委員会，さらに部外者＝第三者に，事実関係を調査して解明する能力など全くないのです。
　被害者遺族は，第三者委員会などアテにせずに，警察に捜査してもらいましょう。
　

無料法律相談の功罪

　ある弁護士がこう言った，だから，自分の主張が正しい，と言う人がたまにいます。
　この種の人が出会った弁護士は，ほぼ１００パーセント，市役所や日本司法支援センターの無料法律相談を担当する人なのです。
　この無料法律相談を担当する弁護士，所詮無料相談なのだからということで手抜きをする人もいますが，そうでなくとも，相談者の主張を肯定or迎合しがちなのです。というのは，法律相談室で，相談者と論争しても疲れるだけだからです。
　というわけで，無料法律相談担当の弁護士から，自分の主張を正当化するアドバイスを引き出せたとしても，自分の主張が正しいなどとは決して思わないでください。

着手金の額を決めるということ～意外と難しい

　弁護士は，時間給制で働く場合は別として，報酬として，事件を関わる前に，着手金というものをいただきます。
　例えば，ＡさんがＢさんに１０００万円を貸したのに，Ｂさんは返してくれない，なので，Ｂさんを訴えたいという場合，Ａさんの経済的利益は１０００万円なので，着手金は，５９万円となります。
　ところが，弁護士に事件を依頼したい人（上記の例だと，Ａさん）の経済的利益が明確でない場合もあるのです。
　例えば，離婚事件，刑事弁護事件，そして，私が１番チカラを入れている犯罪被害者支援事件がそうなのです。夫が今の妻と離婚することによって得られる利益をお金に換算するのは，かなり難しのです。
　というわけで，結局，今は廃止された弁護士会の報酬統一基準を参考に，依頼者と協議して，着手金を個別に決めるしかないのです。これ自体，結構，大変です。

いじめ自殺→災害共済給付に関して政令改正なる

高校生の自殺に見舞金＝災害共済給付で政令改正―政府
　いじめで被害者が自殺した場合も，日本スポーツ振興センター（ＪＳＣ）という団体から災害共済給付が出ます。
　いじめ自殺が「スポーツ」とは何の関係もないのに。また，いじめ自殺は「災害」でないのに，犯罪による死であるのに，「災害」共済給付となっています。
　名前なんてどうでもよい，というわけではなく，これらの名称は，その実体が犯罪であることを隠ぺいすることにつながっているのです。

福島第一原発事故賠償請求訴訟弁護団会議

　今夜も，福島第一原発事故賠償請求訴訟弁護団会議に参加しました。
　次回の裁判（大阪地方裁判所）は１０月１３日（木）に予定されており，私が担当する貞観津波（869年）については，もうすべて主張しているのですが，引き続き，裁判官を，粘り強く説得していきます。