赤い鈍行列車
小さな海辺の駅
時のホームに佇めば
潮の香りが陽だまりへ誘う
ため息を堰きとめて
色惑う 春
薄いインクをにじませた
春霞の空の下
ガタゴト
心を揺さぶって
頭の中にある
海の記憶を辿って
心の縁取りをまた
逆さになぞってる
波の音が呟く
足元に寄せる残像は
寂れた思い出話
軽いステップ踏めば
裸足に伝わる
歪んだ感触
放物線を描いて消えた
片方だけの赤い靴
明日 春になぁれ
風が渦巻くのを
見届けて
少しの背伸び
片道分のひとり旅
明日 春になぁれ
赤い鈍行列車
小さな海辺の駅
時のホームに佇めば
潮の香りが陽だまりへ誘う
ため息を堰きとめて
色惑う 春
薄いインクをにじませた
春霞の空の下
ガタゴト
心を揺さぶって
頭の中にある
海の記憶を辿って
心の縁取りをまた
逆さになぞってる
波の音が呟く
足元に寄せる残像は
寂れた思い出話
軽いステップ踏めば
裸足に伝わる
歪んだ感触
放物線を描いて消えた
片方だけの赤い靴
明日 春になぁれ
風が渦巻くのを
見届けて
少しの背伸び
片道分のひとり旅
明日 春になぁれ