金沢の弟が住職しているお寺で、E叔母さんの一周忌
があった。金沢は冬の訪れで冷たい雨が降っていた。
法事には従妹夫妻や姪、その子、叔母さんからひ孫に
あたる可愛い女の子も来ていてにぎやかだった。
お昼に寿司屋で久しぶりにおいしい寿司を頂いた。
その時に献杯の挨拶をしてほしいとのこと。
瞬間に思い付いたのは、〈おじさん、おばさん〉という
存在について。
私の父親は私が高校生にのころ、病気で亡くなった。
以来、一周期のおばさんと先に亡くなったおじさんにい
ろいろお世話になった。
私が子供のころから、叔父叔母とは親しくしていたので
親父代わりの存在であった。
進学、就職、結婚と人生の折り目、折り目で意見をもらっ
たような気がする。
とくに結婚の折に私は親から見れば、とんでもない女性を
選んだものだから、母にせっつかれてわざわざ関東から金
沢へ意見をするためやってきた。
おじさんは親と違っていきなり反対するわけでないし、子
供のころから私という人間を知っているので、諭すのがさ
ぞ難しかったであろう。
おじさんから何をいわれたか、すっかり忘れた。
私は周りの反対を押してその女性と結婚した。しかし、あ
とあとおじさんとは有難いものだと思った。遠路はるばる
私の将来を考えてやってきてくれた。
親ではない、友人とも違う。しかし、事情はよく知ってい
る。それがおじさん、おばさんだ。
こんな人の意見は貴重なのだ。
があった。金沢は冬の訪れで冷たい雨が降っていた。
法事には従妹夫妻や姪、その子、叔母さんからひ孫に
あたる可愛い女の子も来ていてにぎやかだった。
お昼に寿司屋で久しぶりにおいしい寿司を頂いた。
その時に献杯の挨拶をしてほしいとのこと。
瞬間に思い付いたのは、〈おじさん、おばさん〉という
存在について。
私の父親は私が高校生にのころ、病気で亡くなった。
以来、一周期のおばさんと先に亡くなったおじさんにい
ろいろお世話になった。
私が子供のころから、叔父叔母とは親しくしていたので
親父代わりの存在であった。
進学、就職、結婚と人生の折り目、折り目で意見をもらっ
たような気がする。
とくに結婚の折に私は親から見れば、とんでもない女性を
選んだものだから、母にせっつかれてわざわざ関東から金
沢へ意見をするためやってきた。
おじさんは親と違っていきなり反対するわけでないし、子
供のころから私という人間を知っているので、諭すのがさ
ぞ難しかったであろう。
おじさんから何をいわれたか、すっかり忘れた。
私は周りの反対を押してその女性と結婚した。しかし、あ
とあとおじさんとは有難いものだと思った。遠路はるばる
私の将来を考えてやってきてくれた。
親ではない、友人とも違う。しかし、事情はよく知ってい
る。それがおじさん、おばさんだ。
こんな人の意見は貴重なのだ。