かおるちゃんは原発に就職した時に
舞鶴から京都に遊びに来た。
若狭のある農家に婿養子入ったかお
るは200万円だったか400万円だった
か貯めたといっていた。
しんどかったといっていた。すでに
女の子をもうけていた。
奥さんは一人娘だったのでいっちゃ
悪いが婿養子の役目を果たし、さ
らに倉を作ったと嬉しそうに話して
いた。
かおるちゃんがくもった声で電話を
掛けてきた。
妻が白血病で東舞鶴の病院に入院し
た、と。
電話の向こうでぽつぽつ話すかおる
ちゃんの顔を思い出す。
彼は背が高くなくがっしり体付きだ
った。農村青年そのもの。
仕事は農作業と原子力発電所の仕事。
私には想像もできない離れた内容の
仕事だった。
舞鶴から京都に遊びに来た。
若狭のある農家に婿養子入ったかお
るは200万円だったか400万円だった
か貯めたといっていた。
しんどかったといっていた。すでに
女の子をもうけていた。
奥さんは一人娘だったのでいっちゃ
悪いが婿養子の役目を果たし、さ
らに倉を作ったと嬉しそうに話して
いた。
かおるちゃんがくもった声で電話を
掛けてきた。
妻が白血病で東舞鶴の病院に入院し
た、と。
電話の向こうでぽつぽつ話すかおる
ちゃんの顔を思い出す。
彼は背が高くなくがっしり体付きだ
った。農村青年そのもの。
仕事は農作業と原子力発電所の仕事。
私には想像もできない離れた内容の
仕事だった。