あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

鮭を見ました!

2010-11-15 18:02:32 | インポート

  自宅から歩いて10分ぐらいのところに夏川という川があります。水田地帯の真ん中を東西に流れている川で,近くを流れている堰や用水路に比べると,比較的大きな川です。一昨日に,早朝ウォーキングのコースを変えて,この川の堤防沿いに歩いてみた時のことです。

 橋の上から,川面を見ていると,急に水音がしたのでびっくりしました。水音がした近くに波紋がたったので,ようくその波紋のあたりを見ていると,水面から出ている背びれが見えました。二匹の魚の輪郭が水面を透して見え,その瞬間に2匹が水面に飛び上がり,大きな水音をたてて水中に没するのを見ました。

   あたりが明るさを増し,目が慣れて来たせいでしょうか,魚の輪郭がはっきりと見え,2匹のうちの1匹は傷ついた跡が白っぽく見えました。初めは,大きな鯉かなと想っていたのですが,遡上してきた鮭でした。橋の上から反対側の水面を見てみると,動く波紋や背びれを通して,こちら側にも3匹ほどの鮭を確認することができました。この地域で育った私にとっても,夏川で鮭の姿を見たのは生まれて初めてのことで,とても感動しました。これまでも,私が気づかないだけで,この季節には鮭の遡上は繰り返し見られてきたことだったのかもしれません。

  今朝も,鮭を見たいと考え,ワクワクした思いで夏川まで足を伸ばし川沿いを歩きました。元気に泳ぐ姿やペアで戯れている様子をまた見ることができました。ただ,一匹だけ川底に死んでいる鮭の姿もありました。やがては,元気な鮭も力尽きてここで一生を終えることになるわけで,そう思うととても残念な気持ちになります。

  鮭は,生まれると川沿いに下流へと向かい,やがて海に出て遠くベーリング海付近を回遊して3~4年後に生まれ故郷の川にもどってくる魚です。この夏川にもどってきた鮭も,3~4年前にここで生まれ,長い長い旅を終えてまた故郷へもどってきたことになります。痛々しい傷跡は,長旅の苦労を物語っています。ここにたどりつくまでの間に,たくさんの試練があり,途中で力尽きた仲間の鮭もいたことと思います。それにしても,生まれた川を鮭がどうやって見分けるのでしょうか。今でも科学的に明らかにされず,謎になっているそうです。生まれたところにまた戻ってきて一生を終える鮭にとって,故郷は帰るべき究極の目的地になっているのですね。

 ところで2匹の鮭の戯れは,交尾かもしれません。近くに卵が産みつけられ,やがては稚魚が誕生し,また4年後にもどってくる気がします。

 死と生という命の引き継ぎがなされることで,自然のサイクルは流れていることを感じます。

 

コメント
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