あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

最近のニュースで 思うこと

2011-07-28 08:12:55 | インポート

○ 高校野球県大会優勝 古川工業 おめでとう!

 東北と育英の2強のどちらかが優勝 という結果になるのではと思っていましたが,公立高校の踏ん張りで,決勝は利府と古川工業との争いになりました。3対1という結果以上に緊迫した好ゲームとなった決勝戦でした。紙一重の差が,勝敗を分けたように思います。

 優勝した古川工業は,甲子園初出場となり,大きな喜びを味わったことと思います。震災で1カ月間,校庭を使えないハンディがありながらも優勝できたことに,逆境に負けないたくましさも感じました。

 大会6試合をほぼ一人で投げ抜いてきた山田投手は,「技術より気持ちで勝負。それはみんながいてくれるから思えること」と語っています。お互いが支え合い信じ合う確かなチームワークがあったからこそ,勝ち取ることのできた優勝だと思います。甲子園でも,このチームワークで,初陣らしく結果にとらわれずに伸び伸びとプレーしてほしいと思います。

 頑張れ!古川工業高等学校!!

○ 91名もの尊い命を奪った ノルウェーのテロ事件

 テロとは関係のない平和な国という印象のあったノルウェーで,悲劇となるテロ事件が起きたことに驚きました。犯人は,右翼思想の持ち主のキリスト教原理主義者ということでした。危険なイスラム教徒の移民がヨーロッパ各地に増えていることに対して抗議するテロ行為だったということです。それにしても,主義・主張のために,なぜ91名もの尊い命を奪う必要があったのでしょうか。テロは,とうてい許すことのできない過激な行為です。命を否定する行為に,正義はあり得ません。その主張にも考えにも,正義はありません。アフガニスタンやパキスタン,インド,イラク等では,今でもテロが行われ,たくさんの尊い命が失われています。自爆テロに幼い子どもたちが使われている国もあります。

 今回の震災では,国境を越えて,世界中のたくさんの人々から,支援の手が差し伸べられました。犠牲になった人々を心から悼み,被災された人々の辛さや悲しみに心をよせた 温かい支援です。その根底には,同じ人間として 命の尊さを理解し 命を気遣う 考え方が流れているように思います。

 世界中からテロがなくなり,お互いの命を大切に考え 国境を越えて助け合うことのできる 世界でありたいものです。

 テロで亡くなった方々のご冥福を 心よりお祈り申し上げます。

○ 東アフリカ 1200万人の危機

 国連の機関によると,内戦状態にあるソマリアを含む東アフリカ一帯が,過去60年で最悪の干ばつに見舞われ,1200万人以上が支援を必要としているとのことです。

 ソマリアでは,20年以上内戦が続き,首都モガディシオでは繁雑に銃声が続いているとのことです。しかし,こんな街にも干ばつによる飢饉で苦しむ南部の人たちが,助けを求めてたくさんやって来るそうです。ある病院では,重度の栄養失調で約250人の子どもが入院しているものの薬や食料が足りず,毎日2,3人が亡くなっているとのこと。

 ソマリアの南部は,暫定政府軍と対立する武装勢力が実効支配し,救援物資は届かない状況にあり,そこに住む370万人の生命が危機に直面しています。

 新聞の写真には,痩せた子どもたちの姿が写り,深刻な飢饉の状況に心が痛みます。飢えと内戦の中,弱い立場の子どもたちは過酷な生死の状況におかれています。

 何かできることはないかと考えているところですが……。

 

 


子どもたちの『サンマ』を守り 原発のない未来へ

2011-07-27 08:47:53 | インポート

天声人語に,『サンマ』のことが書いてありました。魚の秋刀魚ではなく,子どもにとって何よりも大切な外遊びのために必要な『三間』のことです。時間・空間・仲間の三つを指す言葉だそうです。

原発による放射能汚染のため,福島の子どもたちは,遊ぶ時間も空間もさらには転校していった多くの仲間たちとも別れて,過ごさなければなりません。暑い日が続いても長袖長ズボンで登校し,校庭での遊びや屋外プールでの水泳も,制約される学校生活をおくっています。

子どもたちが楽しみにしていた夏休みがやってきても,大好きな外遊びも,プールも,屋外スポーツや虫とりもできず,子どもらしい生活が奪われる状況にあります。福島市内のある小学校では,700人近い全校児童の3人に1人が,県外などへ長期間出かけることになっているそうです。残された3人に2人の子どもたちは,どんな夏休みを過ごすことになるのでしょうか。

人間の手の及ばない想像を超えた地震と津波という災害ではあったものの,原発の事故と被害は人間の手の及ばない災害と言えるのでしょうか。

現在,放射能による汚染牛肉の流通が大きな問題となっていますが,出回った牛肉は沖縄県を除く36都道府県にも及んでいるとのことです。

朝日新聞では,孤族の国のシリーズの第3部がスタートし,今回の震災による被災者に焦点をあてて記事が構成されています。その第2回の記事では,以前ブログで紹介した,放射能汚染のため牛乳を売ることができず前途を悲観して自殺した福島の酪農家の家族ことが取り上げられていました。残された家族は,小一と幼稚園児の2人の息子とフィリピン国籍の妻でした。夫の死は,フィリピン政府の呼びかけに応じて,妻子がフィリピンに避難していた時のことでした。妻は,「私がそばにいたら,死なずに済んだかも」と自分を責めながら,夫と一緒に過ごした福島の農場にこもっているとのこと。自分にとっては異国の地であるが,息子らにとってはここが故郷。「残るならストロング・マザーにならなくちゃ!」と思いながら,気持ちは揺れているそうです。

今回の原発事故を通して一番強く感じたのは,人の手の及ぶ事故によってたくさんの人々の人生と幸せと命が否定されたという事実です。事故のための経済的な補償が東電や国によってなされても,失われた命や幸せ,日常の生活は元にはもどりません。奪われた子どもたちの遊びの時間も空間も仲間も,取り戻すことのできないものです。

だからこそ,人間の手の及ぶことであれば,人間の手で脱原発の方向に踏み出し,誰もが安全で安心に暮らすことのできる未来をつくっていくことが,必要なのだと思います。

一方では,経済の発展や復興のためには,電力が必要であり,原発は必要であるという考えがあります。でも,どうでしょうか。経済や復興の目的は,最終的には人々の幸福を目指すという目標に結びついていくのではないでしょうか。

幸せも,時間も,空間も,仲間も,お金では買うことのできないかけがえのないものです。そういった普遍的な価値あるものが,大切にされる未来でありたいと改めて強く感じています。


セミの羽化を 観察して

2011-07-26 10:49:50 | インポート

一昨日の夕方に,柿の木の根元付近にいたセミの幼虫を見つけ,家の中で羽化の様子を観察することにしました。

カーテンを登りながら動き回っていた幼虫は,足場の安定した場所を見つけると,そこで静止した状態になりました。そのまましばらくしてから,いよいよ羽化が始まりました。背中がわれ,成虫となる本体が出てきました。はじめに頭・胸の部分が姿を見せ,次に背中をそらせるように腹の部分が引き出され,幼虫から脱皮した状態になりました。

その頃は,まだ羽が縮んだままでしたが,体がまっすぐに伸びるのに合わせ羽も少しずつ広がりながら,下に伸びていきました。羽全体は,透き通った淡い緑色で,羽の向こうに体が透かして見えました。この時点で,このセミは羽が透き通ったミンミンゼミの仲間ではないかと思いました。でもやがて羽にアブラゼミのような模様が表れ,全体の色が薄茶色に染まって来たのを見て,アブラゼミだということが分かりました。

最終的には,写真のような立派な(?)アブラゼミとなり,娘が自然の中にもどしてあげました。今頃は,限られた命ではありますが木から木へと飛び移りながら,地上の世界のすばらしさを体感しているのかもしれません。

セミの姿を見,その声を耳にすると,盛夏の訪れを実感します。命あるものの生の営みを眺めることができて,改めてこの夏に誕生し飛び回っているたくさんの虫たちの命の重さを感じます。畑の草を取りながら出会う小さなカマキリまで愛しくなって,「元気でね!」と声をかけてしまいます。こういった小さな命たちに出会う時間を大切にしていきたいなあと思います。

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美しい夕焼けを見て

2011-07-20 07:50:28 | インポート

昨日の夕方,畑仕事をしているときに夕焼けを見ました。

草取りを終え,立ち上がってトウモロコシの花を見上げていました。淡い黄色の花が,突然オレンジ色に輝くように見えたので目の錯覚かなと思いました。ところが葉や茎に目を移しても,同じようにオレンジ色に見えたので,畑全体を見回してみました。すべての草や木,我が家の建物もオレンジ一色に染まって見えました。

振り返って後ろを見ますと,西の空一帯が夕焼け色に染まっていました。

敷き詰められたように無数に空に浮かぶ大小さまざまなうろこ雲。その雲のすきまから,オレンジ色の光が差し込み,地上にあるものを夕焼け色に染め上げていたのです。しばらくは西の空を見上げていました。

天国にあふれている光も,こんな輝きをもっているのかもしれないと思い,敬虔な気持ちになりました。

ミレーの描いた『晩鐘』の絵が思い浮かびました。

一日一日をこんな穏やかな光に包まれて終えることができたら,誰もが無事に過ごした一日に感謝し,優しく穏やかな思いに満ちて家路をたどることができるだろうと思いました。

久しぶりに見た夕焼けを通して,美しいものが美しく輝く世界であってほしいと思いました。 

夕焼け色に染まったハートもどこかに大切にしまっておかなくちゃ!と思いました。


なでしこジャパン優勝の影にある もう一つの輝き

2011-07-19 20:52:03 | インポート

今日の新聞の第一面に,なでしこジャパンのW杯優勝の記事が掲載されていました。それだけ,今回の優勝が,震災や原発の問題で暗いニュースが多い中,国民全体に大きな喜びと元気を与えた出来事だったのだと思います。

男子が果たせなかった夢を女子が実現したことに大きな感動を覚えていたのですが,新聞を読んで新たに分かったことがありました。それは,女子チームが男子チームに比べ練習環境や待遇の面で,非常に恵まれない状況にあったということでした。

今回の代表メンバーになった大半が,昼は仕事をし夕方から練習に打ち込むような環境にあったということです。中には,練習場所まで列車等を乗り継いで1時間半もかかる環境にあった選手もいたとのことです。こういった劣悪な環境の中で,大好きなサッカーにひたむきに取り組み,今回の優勝を勝ち取ったのです。

男子チームは,プロ選手が大半で,経済的にも練習環境にも恵まれ,サッカーのみに専念することができます。それに反して,女子チームは練習環境や待遇面でも恵まれない状況の中,日々の練習を積み重ね,技術面でも精神面でも男子に負けない力を磨いてきたのです。

女子チームの元代表選手は,「昔から,自分のためだけにプレーする選手は代表にいない。女子サッカーそのものの価値を高めるために戦うから最後まで走り続けられる」と語っています。

今回の優勝を契機に,女子サッカーに対する認識も変わり,練習環境や待遇もいい方向へ変わっていくことを強く願います。恵まれた環境にある男子チームが果たせなかった夢を,ハンディを抱えた女子チームが一足早く実現することができたのですから。

女性解放運動の先駆者だった平塚雷鳥の言葉に『元始 女性は太陽であった』という有名な言葉があります。

今回のなでしこジャパンの活躍は,文字通り『太陽そのもののような輝き』だったのではないかと思います。