あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

懐かしい歌「白い道」

2016-01-28 19:05:28 | 日記
先日、ラジオから流れてきた歌に、懐かしい思いでいっぱいになりました。
かって 耳にした歌でもありました。
でも、それ以上に歌詞とメロディに 郷愁が呼び起こされるような気持ちになったのです。
以前 NHKの「みんなのうた」で歌われていた曲「白い道」でした。

「白い道」
(ヴィヴァルディ「四季」から)

海野洋司作詞・ヴィヴァルディ作曲
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どこまでも 白い
ひとりの 雪の道
遠い国の母さん 今日も
お話を 聞いてください
あれからもう 三年過ぎ
この道に また白い雪
サラサラ 鳴ります

北国の 冬は
きびしく 辛いけど
母さんと 歩いた道は
あたたかい 思い出だけ
れんげの春 トンボの秋
忘れません 声をあわせ
うたった あの歌

あしたも この道
歩きます ひとりで
母さんが 歩いたように
風の中も 負けないで
いつか 春の風が吹けば
歌いましょう あの日の歌
ひとり この道


調べてみると、作詞された 海野さんは、同じく「みんなのうた」で歌われ、音楽の教材としても取り上げられた
「小さな木の実」の作詞もされていました。この曲は、作曲者がビゼーで、どちらも クラシックの名曲をもとに
つくられた歌だということが分かりました。
「小さな木の実」では 「ぼうや 強く生きるんだ」と 父親の我が子への思いを、
「白い道」では 「風の中も 負けないで」と 母親の我が子への思いを、
父と母の温かい思い出と共に 詞にしたのでしょうか。
どちらも心にしみこんでくる歌です。

「白い道」を ユーチューブでじっくり聞いてみると、忘れていた心の故郷に導いてくれるような 気持ちになります。
雪の降る今の季節に ピッタリの歌なのだと思います。

目の前に続く白い道は、これから歩んでいく人生そのものなのかもしれません。
一歩一歩踏みしめ 真っ白な道に 新たな自分の足跡を刻んでいくのでしょう。

振り返れば、母さんと一緒に歩いた思い出の道があり、歩きながら話したこと、うたった歌、目に映った四季折々の
景色が思い浮かんでくるのでしょう。
そして 通った道には よりそう二人の足跡が刻まれていたのだと思います。

これからは一人で歩く道であっても、たくさんの思い出を胸に 風の中も負けずに 歩いた母さんのように
辛いことも乗り越え歩いていきたい。温かい母さんの手が 背中を押してくれるのだから。
そんな 私の思いが 伝わってくるような気がします。

機会がありましたら、「白い道」や「小さな木の実」を 是非聞いていただけたらと思います。









お別れに出かけて

2016-01-27 17:50:42 | 日記
亡き心の師のもとに 当時お世話になった友人たちと一緒に お別れのあいさつに出かけてきました。
遺影を見ていると、「いやあ、久しぶり。よく来てくれたね。」という元気な声が聞こえてくるような気がしました。
ふっくらとした 穏やかな表情に、温かい人柄が偲ばれました。

奥様の話によると

5年ほど前から足が不自由となり車椅子の生活をおくっていたとのこと。
摂取する水分等の制限も受け、大好きなお酒も飲めない状態で、健康回復に努めていたそうです。
亡くなるときは苦しむこともなく、眠るように旅立っていかれたとのこと…… 何よりでした。
息子さんが、その唇をお酒で濡らしてあげたそうです。お父さんの思いを汲み取ってあげたのだと思います。
 
介護支援に訪れたヘルパーさんには、いやな顔一見せず、いつも感謝の気持ちを忘れず接していたとのこと。
誰にも分け隔てなく温かくふれあう姿勢を 最期まで貫き通されたのだと思います。
時には家に、飲んで仲良くなった 名前も知らない他人を連れてくることもあったそうです。
料理上手の奥様は、何も言わず 腕を振るって もてなしをされたことと思います。

幸せはお金では買えないもの。
夫婦は、お互いの信頼と豊かな心の持ち方で 変わることのない絆をつくりだしていくもの。
師と一緒に生きた人生を幸せだったと語る 奥様の言葉に その思いが込められているような気がしました。

愛する夫を失った奥様の心境を心配していたのてすが、共に生きた確かな時間が大きな支えになっているようです。
亡くなった直後は茫然自失といった状態だったものの、友人から 誰でも いつかは別れは来て 一人で生きる時が来るのだからと
話してもらうことで、少しずつ心の整理をつけることができたそうです。
夫婦で過ごした幸せな思い出は、後ろ向きではなく、前向きに生きる力になっているのだと思いました。

師と一緒に酒を飲み、熱い議論を交わした日々。
「命の水は うまいね。」と にこやかに語る言葉、満ち足りた笑顔、豪快な笑い声を 懐かしく思い出します。

ご夫婦共に、変わらない心の師なのだと 改めて感じています。











命 その尊さと重さ

2016-01-18 09:16:41 | 日記
阪神大震災から21年の時が流れたのですね。
亡くなった方は、6434人。
かけがえのない命を失った悲しみは、いつまでも消えることはないのだと思います。

今日の新聞の一面には、追悼式で 親友を亡くした悲しみを語る 藤井あやかさんが取り上げられていました。
藤井さんは、震災で亡くなった 小学校6年の時の親友:寺田美佐乃さんのことを語りました。

夕暮れの公園でブランコに座り、将来の夢を語り合ったこと。
その時のきれいな夕日と横顔を今でも鮮やかに思い出すこと。

寺田さんがどんな子で、どんな夢を持ち、どんな最期を迎えたか、生きた軌跡を残すことが私にできること。
そんな思いを込めて、追悼の言葉を語ったそうです。

新聞の見出しには 大きく「命の軌跡 残したい」と書かれていました。

共に生きた時間や出来事、寺田さんの心の内にあった夢や思い、その確かな命の軌跡を 多くの人に知ってほしい。
藤井さんの願いが 深く 痛いように 伝わってくるような気がします。

命が失われても その命が描いた軌跡や共に生きて刻んだ時間は、決して消えるものではないのですから。

先日起きた スキーツアバスの転落事故では、多くの若者の命が失われました。
家族や友人の皆さんは、深い悲しみを抱えておられることと思います。
前途ある若者が夢を果たせないまま死を迎えたことに、無念の思いをかみしめておられることと思います。
亡くなった命が 描こうとした未来の軌跡を 二度と見ることはできないのですから。

改めて かけがえのない命の尊さ、命が生きて描く軌跡の重さを痛感します。

亡くなった方々のご冥福を心からお祈りいたします。

「現代学生百人一首」を読んで

2016-01-16 12:55:45 | 日記
天声人語で、東洋大学が主催する「現代学生百人一首」の入選作品が取り上げられていました。
さっそくインターネットで検索し、入選作品(100首、小学生の部10首)に 目を通してみました。

いいですね。読み進めるたびに、心が洗われるような気がしました。
若くみずみずしい感性に満ちた作品にふれることで、自らの内にも若い感性がよみがえるような感じがしました。

以下、印象に残った作品を 感想を混じえて 紹介したいと思います。

○通学路寝ぐせが揺れるそよ風にノンフィクションの「今日」が始まる      高2
  どんなノンフィクションの今日が始まるのでしょうか。そんなさわやかな心意気で一日をスタートしたいものです。

○教科書をあと何ページめくったら本当の平和はおとずれるのか    高2
  本当の平和を求める強い願いがある限り、今度はあなたがその手で教科書の続きを書くことになるのだろうと思います。

○なにげない言葉一つにトゲはえていじめと気付かぬ言葉の怖さ         中2
  言葉の怖さを知っているあなただからこそ トゲのない温かい言葉を 相手の心に届けていけるのだと思います。

○来年は与えられてる選挙権進路選択も出来ぬ私に   高2
  選挙権を行使することの責任の重さを 真摯に受け止めているからこそ感じる不安なのでしょうね。

○本読めば時間がどんどんすぎていく不思議な力が私を連れさる    中3
  本の世界を自由に旅する切符を手にするあなただから、本の方が 限りない世界にあなたを招いてくれるのでしょうね。

○尾木ママがテレビで言ってた反抗期あなたのことねと母がつぶやく    高1
  そんな母のつぶやきが聞こえるのは、そろそろ反抗期が終わりかけた頃だからなのかもしれませんね。

○砂時計上から下へ落ちていき目で見て思う時間の重さ    高2
  刻々と過ぎていく時の流れの速さと重さを体感するからこそ、一瞬の今を大切に大切に過ごしていきたいものですね。

○公民で勉強している選挙権三年後には人ごとしゃない    中3
  その後の三年間の学びが 国の主権者としての意識や心構えを培ってくれるものと思います。胸を張って投票を!

○声持たぬ友との会話手と顔で大きく表現心つながる    中3
一生懸命思いを伝えようとするあなたの手と顔が、声を持たぬ友の心を開き、温かい言葉となって友の心に届くのでしょうね。

○助け合いなぐさめ合って支え合う人ってそういう生き物から    中2
  お互いに相手を思いやる心が、友情や信頼をつくり、一人がみんなとつながる 理想の社会をつくっていくのだと思います。

○昼下がり私のやる気を吸い取って入道雲はぐんぐん伸びる    中3
  息切れしないように、時にはやる気をわきにおいて 空をゆったりと眺めてみるのもいいですね。長い人生なのですから。

○漠然と立ちはだかった高い壁巨人みたいに見おろしたいぜ    高3
  乗り越えるのには高過ぎる壁。その前で立ち止まることもあるでしょう。
  でも巨人になって見下ろす想像力があれば、きっといつか壁の向こうに行ける道を あなた自身の手で見つけることができると思います。

○じじの死受け入れられずめくる本しおり代わりに私の写真    高3
  あなたにとって大切なおじいさんであると同時に、おじいさんにとってもあなたは大切な愛するお孫さんだったのですね。
  大切な人と過ごした時間は、大切な思い出となり、その中でおじいさんはあなたのことを見守り続けてくれるのだと思います。
  
○七十年そんなに長い月日かな忘れていくのは罪ではないか    高3
  過去の戦争があって今があるのですね。過去の歴史から学んだことを生かしながら今を生きるということを 大切にしていきたいものです。
  
○日々熱き技能試験の夏過ぎて辛かった日の充足を知る    工業高3
  熱い中 熱い思いで一生懸命取り組んだ技能試験だからこそ、終えた後の充足感はさわやかで心を満たすものだったのでしょうね。

○黒板にうっすら残る日直欄あなたが書いた私の名前              高2
  恋心を抱いたころの疼くような淡い気持ちを思い出します。うっすら残る名前の向こうに、心をよせる人への慕情が静かに込み上げたのでしょうね。

○辛いから逃げたくなるけど逃げないと決めた私は今日も靴をはく    高1
  靴ひもを強く結びながら 辛いものに立ち向かう意志を確かめ、踏み出していくのでしょうか。その決断と勇気ある一歩を心から応援したいと思います。

○本当は待てぬ返事を「待ってます」口にするのは僕の弱さか    高3
  弱さとは言い切れない 相手の意思を尊重する優しさをあなたは持っているのだと思います。相手によっては、待つことが報われるときもあるのではないでしょうか。

○いがいがのいがの中からこんにちはひきこもりからぬけだす季節        中2
  いがいがという言葉から、あなたが今の状況の中で感じている心の痛みが伝わってきます。
  そこから「こんにちは」とぬけだすには、想像できないほどの 大きな決断と勇気が必要だったことと思います。新たな一歩を心から応援したいと思います。

○大空に一人で浮かぶ雲に問う「あなたも進路に迷っているの?」    高1
  進学か就職か、自分のこれから進むべき道を決めるのですから それだけ迷いに迷うのですよね。
  自分の夢や願いと向き合い 家族や友人、先生に相談しながら、これだと信じる 目指す道を歩んで行ってほしいと思います。

○折れにくい心に変えてみたくって7mmにするシャーペンノック        高1
  折れやすい心を強くしたい。その願いが 少しずつ見えないところで これからのあなたの心を折れにくいものに変えていってくれるのだと思います。

○僕が見る半月君が見る半月二つ合わせて満月にしよう             高2
  二人の半月が合わさって満月になる。いいですね。あなたの半月の光が相手を照らし、相手の半月もあなたを照らす。
  重なり合う光が満月の明るい光となって、二人の前途を照らしてくれることでしょう。

○冬が好き雪の匂いもオリオン座も「寒い」と言って繋がれる手も        高1
  いいですね。すべてのものが愛おしく好きになる 素直な恋心を感じます。
  冷たい冬だからこそ、繋がれる手は心のうちまで暖かくしてくれるのでしょう。 
  
○冬服に袖をとおせばひしひしと近づく入試肌で感じる             高3
  昨日からセンター試験が始まり、入試の階段の一歩を踏みしめていることになるのですね。努力したことが報われる結果になるといいですね。

○「またきてね」言ってもらったあのコトバ神戸と東北絶えない絆        高2(神戸市)
  二つの被災地と人々の心をつなぐ「またきてね」の言葉なのですね。これで終わりではなくこれからもしっかりと続く 温かい心の絆なのだと思います。

○伝えたい原爆の持つ恐ろしさ祖父に代わって次の世代へ            高1(広島市)
  被爆体験を語り継ぐ祖父の思いを汲み取り、原爆の恐ろしさを伝える役目を 若い世代が受け継いでいくという 頼もしい心意気を強く感じます。

○拭く洗う一つ一つにありがとうそのひと言で頑張れるんだ           高2(看護専門学校)
  看護実習を通して実感する思いなのだと思います。患者さん方からの「ありがとう」のひと言が心に響き、何よりの励ましや心の支えになっているのですね。

○一本のシャトルが床に落ちるまでみんなは息を忘れていたよ          中2
  息をとめてシャトルの行方を見守る 緊張したゲーム会場の雰囲気が伝わってきます。勝利を決める一瞬の出来事だったのでしょうか。

○人事部の声にうなずきメモをとる同級生がまるで別人             高専5
  就職を前にし 社会人としての一歩を踏み出そうとしている 友の真剣な横顔を見たのでしょうか。新たな世界に飛び立つ決意が伝わってきます。

○ぎこちない英語訛のコンニチハふわっとこころあったかくなる         高2(ニューヨーク学院)
  アメリカ人の方からかけられた「コンニチハ」だったのでしょうか。異国の地で耳にした日本語と温かい眼差しが、心の中までふわっと温めてくれたのでしょう。

○こわがるな明日はきっととってやる白いボールを体の前で           小5
  野球の練習でノックを受けた時の思いなのでしょうか。怖がらずに強いゴロを体の正面でとれるようになりたい。その思いで、今日もボールに立ち向かっているのでしょう。
  
○落ちた葉をていねいに拾うはかまいり祖母と話すよ守ってください       小5
  墓の周りに落ちた葉を一つ一つていねいに拾いながら、大好きだったおばあさんと話していたのでしょうか。
  やさしい孫の成長を、天国にいるおばあさんはこれからもずうっと見守ってくれることでしょう。



うれしい出会い

2016-01-14 22:22:14 | 日記
先日、一通の賀状が届き うれしくなりました。

昨年の12月に、仙台での教え子のT君と酒を飲む機会がありました。
T君が料理長をしている料亭で、ボランティアの忘年会があったので、
店じまいをしてから、その慰労を兼ねて、一緒に酒を飲む約束をしていました。
いざ飲もうという段になり 飲む場所のあてがなかったので、T君行きつけの店に行くことになりました。

賀状は、その時飲んだ店のマスターからのものでした。
私にとっては初めての店だったのですが、実に心地よい店だったのです。

カウンター席のみの小さな店だったのですが、先客のカップルが席を移動し、私たちが座れるように席を空けてくれました。
客とマスターとの間にある信頼関係のようなものが、そういった心遣いが自然にできる雰囲気をつくっているような気がしました。
やがて、カップルが席をたち出ていったので、静かな雰囲気の中であれこれT君と、勤めている店や家族の近況などを語り合っていました。

そのうち、また客が一人来店したのですが、なんと先のカップルの男性:K君でした。
マスターに、彼女の様子を見ての感想を聞きにもどったのです。
二人の関係がいい方向へ展開していけそうなのか、マスターの助言を求めている印象がありました。
マスターは 彼女への積極的なアプローチを進言し、それを受けてK君もこれからの行動を考えているようでした。
「扉を叩け、さらば開かれむ」 いつの間にか、私もその話に加わり、思いを伝える(扉を叩く)ことで、彼女の心の扉も開かれるのでは…と語ったように記憶しています。
初めての出会いだったのにもかかわらず、妙にその場の雰囲気が熱くなり、K君を応援する思いで、私もマスターもT君も一つになったような気がしました。

いろんな人との出会いがあるのでしょうが、こんな形の出会いもあるのですね。

同時に、店に来る客を温かく見守り、良き相談者となっている マスターの存在に とても心温まる思いがしました。
T君がこの店によく来る理由も、納得できるような気がしました。
お客に対する細やかな心遣いを大切にするT君の姿勢には、このマスターと共通するものがあり、ここでのお客とのやりとり通して学んだ点も数多くあるのではと思いました。

賀状を読みながら、改めてマスターの温かい人柄を実感すると共に、あの時出会ったK君のことが気になります。

マスターと再会した折には、K君のその後についても話を聞けたらと思っています。

出会いというものの 不思議な魅力を実感する出来事でした。

それ以上にうれしいことは、仙台に出かけた折の 新たな居場所を見つけたことです。