我が家の屋根に太陽光発電を設置したことを、以前のブログに書きました。晴れた日にはかなりの発電量を記録しているので、順調に発電システムは機能しています。
先日の新聞には、国の政策として電気の買い取り価格を1キロワットあたり42円に設定する方向で進めている旨の記事が掲載されていました。
我が家でも東北電力との間で、42円で買い取ってもらう契約を結んでいます。政府としては、この価格設定を長期間維持することで、太陽光発電の設置が加速されることを期待している面もあるようです。原発依存から 太陽光発電を含めた クリーンエネルギーの活用と推進、民間の多様な発電システムの設置促進を意図した 国としてのエネルギー政策でもあるようです。
ただ気になるのは、そういった電力の買い取り価格が、一般の電力料金に加算されることです。極端な表現をすれば、太陽光発電の買い取りは、一般の電力利用者の負担の上で行われるということでもあります。考えようによっては、太陽光発電の設置が普及すればするほど、一般利用者の方の負担が増大していくことになり、両者の経済的恩恵と負担が両極化してしまうことになります。
太陽光発電がかなり普及したドイツでは、その問題が顕在化しているようです。設置した側は、高価な金額での電力買い取りを求め、設置しない側は上乗せされた高額な電力料金に不満を感じ買い取り価格を低く抑えることを求めるといった 対立が見られるようになってきたとのこと。日本でも、太陽光発電の普及が進めば、同様な問題が生じる可能性があります。
脱原発の考えに共感し、クリーンエネルギーを活用した電力の供給を求め、我が家では太陽光発電システムを採り入れることにしました。しかし、買い取り制度の実際の運用にあたっては、設置する側が設置しない側の負担の上で恩恵をいただく形になってしまいます。
よかれと思って考えたことが、誰かの負担になってしまう。その矛盾に、やりきれない思いを感じてしまいます。