あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

地震、大丈夫でしたか

2022-03-18 10:46:31 | 日記
 16日の午後11時16分に、地震がありました。大丈夫でしたか。
福島県沖を震源として、東北や関東まで含む広範囲での地震でした。
 私の住む栗原市は震度6弱、隣の登米市は震度6強の揺れが観測されました。
新聞によると、死者は3名、ケガをされた方は161名。電気や水道、東北新幹線や高速道路と
いったインフラにも被害がおよび工場での操業ができない企業も出たとのこと。
近くの学校や図書館、スーパーなどでも休校や休館、休店になったところもありました。
 亡くなられた方のご冥福とケガをされた方のご回復、インフラが整備され一日も早く日常
生活が取り戻せるようになることを祈るばかりです。

 今回の地震は、3.11の記憶が呼び起こされるような大きな揺れでした。
 無事であっても、あの時の出来事と重なり合って眠れない夜を過ごされた方もたくさんおら
れたのではないでしょうか。
 今後の余震が心配されますが、地震も、コロナも、そして戦争も、大切な命を奪うことなく
収束に向かうことを心から祈りたいと思います。


      講演会のご案内

 公立夜間中学の増設に尽力された 元文科省事務次官で、現在も福島の自主夜間中学でスタッフと
して活躍されておられる 前川喜平氏の講演会が来月に開催されます。
 演題は、「前川喜平氏 夜間中学を語る」で、主催は「みやぎ夜間中学研究会」です。
 公立夜間中学や自主夜間中学の必要性や役割、学ぶことの意味や大切さについて、これまでの取り
組みやそこで学ぶ人々とのかかわりを通して語ってくれます。
 今年は四月に札幌市立星友館中学が開校し、来年度には宮城や福島で公立夜間中学が開校される
予定です。年齢や国籍を問わず学びを求める人々に学びの場を提供する夜間中学について、理解や
関心を深める機会にしていただけたらと思います。

    講演会「前川喜平氏 夜間中学を語る」

〇期日 2022年4月16日(土) 午後2時30分~午後4時30分
〇場所 仙台市シルバーセンター 7階 第一研修室
〇参加協力費  500円(当日)  参加を希望される方は事前の申し込みが必要です。
〇申し込み先  
佐藤 080-6053-8618 Email : m.yachuken.@gmail.com
堤  TEL・FAX  022-229-1004

  


そのあとを思いながら

2022-03-13 09:56:56 | 日記
 河北新報に連載されている「秀句の泉」というコーナーがあります。
毎回楽しみにしているのですが、3月11日の紙面には次の句が掲載されていました。

   三月の君は何処(どこ)にもゐないがゐる    照井 翠

 永瀬十吾さんの解説によると、作者の照井さんは東日本大震災のとき、釜石市で高校
の教師をしていたとのこと。この句は、震災から10年の昨年出版された句集「泥天使」に
収められたものだそうです。
 とすれば、この句の「君」は、震災当時教師として親しく関わっていた生徒さんの死を
悼んで詠まれた句なのだろうと思いました。
 永瀬さんは、この句について次のように書いています。

 ~ 何年時を経ても、あの3月に喪った君は「何処にもゐないがゐる」という気持ちは変わら
   ない。「ゐないがゐる」という強い断定の言葉に、あふれ出る思いが込められている。
   大切な人を亡くした、悲しみと共に生きる全ての人に寄り添う。 ~

 教師として関わった照井さんにとって、描こうとしても描くことができなかった若者の未来や
当時の希望に満ちた姿が、今でも消えることなく深い悲しみとして心の内に在り続けているので
はないでしょうか。
 喪われたのは、亡くなった人達全ての描くことのできなかった未来であり、その未来を大切な人
と共に生きることのできなかったそのあとの時間だったのではないでしょうか。
「大切な人を亡くした、悲しみと共に生きる全ての人に寄り添う」という永瀬さんの言葉に、深い
共感を覚えます。大切な人を亡くした人は、その悲しみと共にそのあとの日々を生きてこられたの
ではないでしょうか。
 
 この句を読みながら、谷川俊太郎さんの「そのあと」という詩を思い出しました。

    そのあと
         谷川俊太郎

  そのあとがある
  大切なひとを失ったあと
  もうあとはないと思ったあと
  すべて終わったと知ったあとにも
  終わらないそのあとがある

  そのあとは一筋に
  霧の中へ消えている
  そのあとは限りなく
  青くひろがっている

  そのあとがある
  世界に そして
  ひとりひとりの心に

 今、ウクライナでは多くの尊い命が喪われ、数えきれないほどの悲しみが生まれています。
 この悲しみの連鎖を断ち切るためにも、一日も早い戦争の終結を祈ります。
 ひとは誰でも、生きるために生まれてきたのであり、死ぬために生まれてきたのではない
 のですから。かけがえのない命の尊さと重さを実感するこのごろです。