選抜高校野球開会式での、阿部主将の選手宣誓もすばらしかったのですが、昨日の試合でのチーム一丸となってのプレーも感動的でした。
鹿児島代表の神村学園に序盤の内に4点をとられ、好調な相手ピッチャーの出来を考えるとこのまま一方的な試合展開になってしまうのではないかと、思いました。しかし、4回裏の見事な集中打で5点をとり一度は逆転したところに、石巻工業の底力と熱い闘志を見た気がしました。
…… われわれ高校球児ができること、それは全力で戦い抜き、最後まであきらめないことです。今、野球ができることに感謝し、全身全霊で、正々堂々とプレーすることを誓います。
選手宣誓の言葉通りに、甲子園という夢のステージで、力いっぱいのプレーを表現した石工ナインに心から拍手をおくりたいと思います。石巻に限らず被災された多くの方々も、その奮闘振りを見て、これからに向けた新たな力を見出すことができたのではないでしょうか。
勝負に負けても、夏の大会に向けて 石工ナインは また新たな闘志をかきたてていることと思います。試合後の選手の涙から、その思いを感じました。
先発投手だった三浦君は、小学校の卒業文集に「お母さんを甲子園に連れて行く」と書きました。その息子が甲子園のマウンドで投げる姿を見て、お母さんは「本当に甲子園に連れてきてくれるなんて。生きていてよかった」と思ったそうです。三浦君は試合後に、「夏は自分の投球で勝ち上がって、絶対に戻ってきます。」と語ったとのことです。
夏の県大会での、石巻工業の活躍が楽しみです。叶うならば、また甲子園でプレーする姿を見てみたいものです。
東北勢は、宮城・岩手の代表が残念ながら姿を消すことになりましたが、青森と福島の代表はこれから登場します。両チームの活躍も心から応援していきたいと思います。