あの青い空のように

限りなく澄んだ青空は、憧れそのものです。

『夢を超えた』という言葉のすばらしさ

2010-11-19 08:53:22 | インポート

『はやぶさが帰ってきただけでも夢のようなのに,夢を超えたものはどう表現したらいいのか』

 今年6月に地球に帰還した探査機「はやぶさ」の計画を指揮してきた,宇宙航空研究開発機構の川口教授の言葉です。「はやぶさ」が持ち帰ったカプセルの中に,『小惑星イトカワの物質』が含まれていたことがわかり,そのことを『夢を超えたもの』と語りました。カプセルの中には,1500個もの微粒子が見つかり,その中に地球には存在しない物質が含まれていたそうです。

 いい言葉ですね。『夢を超えた』という表現が,とても新鮮に心に響きました。

 暗いニュースが多く,夢や希望をもつことさえ困難で,なんとなく重苦しい時代状況にあることを感じるからこそ,『夢を超えた』という言葉は,暗い空を突き抜けるような 爽快さと明るさを与えてくれる言葉でした。

 はやぶさについては,これまでの報道でご存知の方も多いと思いますが,改めてその飛行経路等について調べてみましたので,次にまとめて紹介したいと思います。

 はやぶさは,2003年の5月9日13時29分25秒に,宇宙航空研究開発機構が打ち上げた小惑星探査機である。イオンエンジンの実証試験を行いながら2005年夏にアポロ群の小惑星(25143)イトカワに到達し,その表面を詳しく観測してサンプル採集を試みた後,2010年6月13日22時51分,7年振りに,60億㎞の旅を終え,地球に大気圏突入した。本体は燃え尽きたが,採集カプセルはオーストラリアで無事回収することができた。7年間の間にさまざまなトラブルがあり,制御不能の状態になったりしたが,なんとか計画通りに探査を終え地球に戻ることができた。中でも,小惑星イトカワには二度着陸し,宇宙の起源を知る上での貴重なサンプル資料まで持ち帰ることができたのは大きな成果であった。

 はやぶさが,さまざまなトラブルに遭遇しながらも,地球に戻ることができたということ。さらには,イトカワの貴重なサンプル資料まで持ち帰ることができたということ。7年間もはやぶさとともに苦楽を共にしてきた研究者としての実感あふれる言葉が,『夢を超えた』という言葉の内に込められているような気がします。

 『夢を超える』ためには,具体的な『夢をもち続ける』ことと,『夢を実現させる』ために努力することが必要となります。身近な小さな夢であっても,その夢をもち続け,実現させるための努力を継続する中で,もしかすると『夢を超えた』と感じる時があるかもしれません。

 夢を超えることのすばらしい可能性を開いてくれた言葉に出合うことができたこと,とてもうれしく思いました。

 

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群馬の事件に関してのコメントを読んで

2010-11-17 08:10:22 | インポート

Tさんから,群馬の事件に関してコメントをいただきました。いつも心に残るコメントを親子で書き送っていただき,感謝しています。

コメントの中に,親という立場からとても共感を覚えることが書いてありましたので,次に紹介させていただきます。

「・・・・・・親は,学校に責任を問う前に,自分たちがいかに子どもを愛しているか伝えなければいけなかったのではないかと,思います。」「自分の命であっても,自分だけの命ではありません。愛されていると思えばこそ,その想いを断ちきってまで,死を決断できないように思います。」

もし,親がしっかりと我が子を抱きしめ,どんなに大切に思い深く愛しているかを,伝えることができ,その思いが子どもの心にしっかりと届いていたら,その子は死を選ぶことはしなかったかもしれません。愛されていると感じることで,どれだけ背負っているものが軽くなり,傷ついた心が癒されるか…愛されていると感じることで,自分の命の大切さも改めて実感できたのではないかと思います。決して一人ぼっちではなく,いつでも親は身近にいて見守っている存在で,いつでも味方なのだという安心感を抱くこともできたのではないかと思います。

その後の新聞に,我が子を亡くした親の方々でつくるネットワークについて紹介する記事が掲載されていました。その中に,いじめが心の傷となり自殺した子のお母さんの心情を紹介する場面がありました。我が子が亡くなった時よりそれから何年かたった後の方が親として辛い気持ちになるということが語られていました。時間が経ち,子どもの死を客観視できるようになればなるほど,親としてああすればよかった,こうすればよかったという,後悔の思いが心の中で繰り返されるようになるからなのではないかと思います。こういった苦しく辛い思いを語り合うことができ,そのことでお互いに心が癒される場として,ネットワークが役立っているとのことです。

群馬の事件でも,我が子を亡くしたご両親は,悲しく苦しく辛い立場にあるのではないかと思います。二度と我が子を抱きしめることはできないのですから。子ども自身が自らの命を断つような事件は,あってはならない悲しい事件です。だからこそなおさら,同じような悲劇を繰り返さないためにも,家庭として学校として社会としてできることを見直し,実践していきたいものです。

子どものために,今だから できること,やっておくべきことを 先延ばしせず,今 一つ一つ できることから 確かに 実践することで,子どもたちの明日を サポートしていきたいと考えます。

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鮭を見ました!

2010-11-15 18:02:32 | インポート

  自宅から歩いて10分ぐらいのところに夏川という川があります。水田地帯の真ん中を東西に流れている川で,近くを流れている堰や用水路に比べると,比較的大きな川です。一昨日に,早朝ウォーキングのコースを変えて,この川の堤防沿いに歩いてみた時のことです。

 橋の上から,川面を見ていると,急に水音がしたのでびっくりしました。水音がした近くに波紋がたったので,ようくその波紋のあたりを見ていると,水面から出ている背びれが見えました。二匹の魚の輪郭が水面を透して見え,その瞬間に2匹が水面に飛び上がり,大きな水音をたてて水中に没するのを見ました。

   あたりが明るさを増し,目が慣れて来たせいでしょうか,魚の輪郭がはっきりと見え,2匹のうちの1匹は傷ついた跡が白っぽく見えました。初めは,大きな鯉かなと想っていたのですが,遡上してきた鮭でした。橋の上から反対側の水面を見てみると,動く波紋や背びれを通して,こちら側にも3匹ほどの鮭を確認することができました。この地域で育った私にとっても,夏川で鮭の姿を見たのは生まれて初めてのことで,とても感動しました。これまでも,私が気づかないだけで,この季節には鮭の遡上は繰り返し見られてきたことだったのかもしれません。

  今朝も,鮭を見たいと考え,ワクワクした思いで夏川まで足を伸ばし川沿いを歩きました。元気に泳ぐ姿やペアで戯れている様子をまた見ることができました。ただ,一匹だけ川底に死んでいる鮭の姿もありました。やがては,元気な鮭も力尽きてここで一生を終えることになるわけで,そう思うととても残念な気持ちになります。

  鮭は,生まれると川沿いに下流へと向かい,やがて海に出て遠くベーリング海付近を回遊して3~4年後に生まれ故郷の川にもどってくる魚です。この夏川にもどってきた鮭も,3~4年前にここで生まれ,長い長い旅を終えてまた故郷へもどってきたことになります。痛々しい傷跡は,長旅の苦労を物語っています。ここにたどりつくまでの間に,たくさんの試練があり,途中で力尽きた仲間の鮭もいたことと思います。それにしても,生まれた川を鮭がどうやって見分けるのでしょうか。今でも科学的に明らかにされず,謎になっているそうです。生まれたところにまた戻ってきて一生を終える鮭にとって,故郷は帰るべき究極の目的地になっているのですね。

 ところで2匹の鮭の戯れは,交尾かもしれません。近くに卵が産みつけられ,やがては稚魚が誕生し,また4年後にもどってくる気がします。

 死と生という命の引き継ぎがなされることで,自然のサイクルは流れていることを感じます。

 

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群馬の小学校6年児童の死について思うこと

2010-11-11 07:49:45 | インポート

10月23日に,桐生市内の小学校6年生:上村明子さんが自宅で首をつり亡くなるという痛ましい出来事がありました。学校が提出した報告書をもとに,そのことに関する市教委の報告が一昨日にあり,その内容が新聞に掲載されていました。

報告では,学校でいじめがあったことを認めたものの,いじめと自殺との因果関係は認められないということでした。いじめがあったという市教委の判断は,明子さんが「くさい」などの言葉のいじめを受けていたことや給食を一人で食べていたことをとらえてなされたようです。その一方で,「明子さんの自殺は予測できず,直接的な原因は特定できなかった」と報告しています。

明子さんの所属している学級は,1学期後半から学級崩壊状態にあり,担任など教職員が指導しても改善できない状況にあったようです。また,明子さんは,お母さんがフィリピン国籍で,その容姿を友達からからかわれたこともあったようです。

両親の「自殺の原因はいじめだ」という訴えに対し,これまで学校側は,「学級内の人間関係に問題はあったが,いじめがあったとは認識していない」と説明していました。それが,今回はいじめがあったことを認め,しかしそれが自殺の原因とは言えないという説明に変わりました。

わずか12才で自らの手で死を選ばざるを得なかった明子さんの思いとそのかけがえのない命の重さを考えると,これまでの市教委や学校の対応や説明が,どこか責任逃れのようで誠意に欠けた印象を受けます。

確かなことは,まだ12年しか生きていない女の子が,自殺したという事実の重さであり,失われた命の尊さです。明子さんが死を決意するまでに,その子の身近にいる家族や教職員をはじめとする大人たち,その子の周りにいた子どもたちが,何らかの形で手を差し伸べることができなかったのだろうかと,強く思います。

孤立する子がいれば,その子を中心に仲間づくりや学級づくりを進めていくのが担任の役割です。学級崩壊のような状況であれば,なおさら子ども一人一人の心の状態に配慮した対応や支援が必要だったのではないかと思います。「くさい」という言葉は,人間としての尊厳を否定する言葉で,言われた子にとっては一生の深い心の傷となる言葉です。給食時間に一人で食べる状況が続いていたのに,周りの教師や子どもたちはどうしていたのでしょう。明子さんが日常的に学級の中で孤立し,一人ぼっちでいる姿が目に見えます。仲間としての心の結びつきのない学級の中では,そこにいる子どもたちも心の結びつきのない,本当のところは一人一人が孤立した存在であったのかもしれません。

明子さんの自殺に,いじめの問題とその中で心を痛めてきたことが要因となったことは,確かなことだと思います。原因が特定できないという逃げの姿勢ではなく,その死を真摯に受け止め,同じような悲劇を二度と繰り返さないための深い反省と具体的な対応がない限り,明子さんの家族は納得できないのではないかと思います。

その子と一緒の時間を過ごした教職員の中には,同じような思いを感じている方もおられるのではないかと思います。また,同じ学級で過ごした子どもたちの中にも,自殺に追い込んだという責任や後悔の思いを感じている子もいるのではないかと思います。

教育という仕事の内には,教えるだけではなく育てるという側面があったはずです。子どもたちの尊い命を預かり,その命をはぐくむという点から,今回の出来事を問いなおしてみることが必要なのではないかなと思いました。命の大切さと重さをだれもがしっかりと感じ受け止めながら,お互いの命を大切にし,その命の輝きと尊さを実感できる,命と命のかかわる教室であり学校であり社会でありたいものです。

明子さんのご冥福を心から祈りたいと思います。

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熱い戦い「日本シリーズ」が終わって

2010-11-08 08:01:46 | インポート

熱戦が続いた日本シリーズも,昨日ロッテの勝利で幕を閉じました。戦前の予想では(私もそう思っていたのですが)中日の方が強力な投手力をもっているので,圧倒的に有利なのではないかという予想でしたが,結果はそれに反する形となりました。ロッテの打撃力とそして何よりチームとしての和の力が,中日を上回ったことが,勝因だったように思います。

試合後の監督インタビューで,落合監督は「(ロッテは)強さを感じさせなかった。それが相手の強さなのかな。表面に出る強さと、強さを感じさせない強さは別物だな。」と語っていたとのことです。かっての楽天の監督であった野村さんが語っていた「無形の力」を,潜在的なチーム力として蓄えていたのが,ロッテだったのかもしれません。

目に見える強さと目に見えない強さ。かんじんな時に発揮されるのは,どちらかと言えば目に見えない強さなのかもしれません。レギュラーシーズンでは,ぎりぎりのところでなんとか勝ち残ってパリーグ3位の座を死守し,その勢いにのって2位の西武,1位のソフトバンクを破って,日本シリーズの戦いに臨んだロッテ。一昨日には,延長15回まで戦って勝負がつかず,昨日も延長12回まで戦い抜いて勝ち取った勝利であり栄冠でした。

こういった厳しい戦いが連続する中で,目に見えない本物の強さがチーム力として身に付いていったのかもしれません。西村監督は,みんなの力が優勝に導いたと答えたようです。チームの和を大切されてきた監督さんらしいコメントだと思います。その日その日に新たなヒーローが登場し一人一人の潜在的な力が一気に外に現れ,チーム力として大きく実を結んだ結果の優勝だと思います。

ロッテの優勝に心からお祝いを言いたいと思います。「日本一,おめでとうございます!」

そして,来年こそは熱い思いを胸に秘めた楽天が,チーム一丸となって日本一を勝ち取る番です。ロッテファンに負けずに,熱く応援していきたいと思います。

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