2011年6月4日(土曜日)
院長の独り言より
http://onodekita.sblo.jp/article/45710433.html
敦賀原電2号機放射能漏れ事故についての院長さんの見解・・・
ここに書かれているように、わたしたちはこれまで
電力事業者の上手は話のすりかえに
気付いていなかった・・・
日本原電の公表資料には24年間、
配管溶接部の点検をしてこなかったことには、
一言も言及していない。
問題は、配管の点検を今後、どのように行っていくのか
院長さんが指摘されているように、全部の配管を検査することは
無理だからしないのか・・・
こういう先生に、敦賀市の原発アドバイザーを
お願いしたいと思う今日この頃・・・
2011年06月04日
敦賀2号機放射能漏れ事故・・話のすりかえ中・・
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/27892.html
敦賀原発2号機で燃料漏れか 原子炉停止し調査へ
(2011年5月3日午前0時30分)
日本原電から2日、福井県に入った連絡によると、
営業運転中の敦賀原発2号機
(加圧水型軽水炉、出力116万キロワット)で同日、
1次冷却水の放射能濃度が通常より大きく上昇していると確認された。
燃料から放射性物質が漏れている疑いが強く、
原電は原子炉を手動停止して原因を調査する方針。
周辺環境への影響はないとしている。
県原子力安全対策課によると、1次冷却水に含まれる放射性希ガスが
1立方センチ当たり3900ベクレルで、4月26日の前回測定時から
750倍に上昇。
ヨウ素133も同4・2ベクレルと前回の2倍に上がった。
原電によると、炉心にある燃料棒の被覆管に微少な穴が開くなど、
損傷した恐れがあるという。
今後、測定回数を週1回から1日1回に増やし監視を強化する。
原電の保安規定では、1次冷却水中のヨウ素131の濃度の
上昇に基づき運転を停止するとしており、
3日以降に測定した上で6日ごろまでに原子炉停止を判断する。
福島第1原発事故を受けた既存原発の安全対策をめぐっては、
西川知事が国に暫定的な基準をつくるよう要請。
基準を満たさなければ定期検査中の原発を起動するのは困難との
認識を示している。
敦賀2号機が停止した場合、再起動には
同様の考え方が適用される可能性が強い。
県内では現在、敦賀1号機と、関西電力の美浜1号機、
大飯3号機、高浜1号機がそれぞれ定検のため停止中。
大飯1号機は定検の最終段階に当たる調整運転を続けていて、
いずれも営業運転再開の時期が未定となっている。
第一報を聞いたときには、最近でこそ少なくなっていますが、
核燃料からの放射能リークかと思っていました。
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/society/28221.html
敦賀2号、また放射性ガス漏れ 通常値の1・3倍
(2011年5月22日午前7時10分)
日本原電は21日、核燃料からの放射性物質漏れで
原子炉を停止している福井県の敦賀原発2号機
(加圧水型軽水炉、出力116万キロワット)の排気筒から、
8億1千万ベクレルの放射性ガスが外部に漏れたと発表した。
保安規定に基づく年間の制限値(1700テラベクレル)の
約200万分の1で、周辺環境への影響はないとしている。
21日午前10時15分ごろ、原子炉補助建屋で
1次冷却水内の水素を取り除く装置の配管を取り外すため、
継ぎ手のボルトを緩めたところ、一時的に設置した
可搬式モニターの数値が上昇した。
5分後には排気筒ガスモニターの指示値が通常の
約1・3倍の数値を示した。
放射性ガスは約40分間にわたって漏れたが、
敷地内にある監視用のモニタリングポストに変化はなかった。
ボルトはすぐに締め直して同11時ごろに通常値に戻った。
原電社員ら6人が作業していたが、被ばくはないとしている。
原電は原因調査の作業手順書を作成しており
「手順書や手順に誤りがなかったか調べる」としている。
敦賀2号機は今月2日に1次冷却水の放射能濃度が高まり、
7日に運転を停止して調査していた。
8日には約7時間にわたって41億ベクレルの放射性ガスが外に漏れた。
作業手順に誤りがあったのでしょうが、
本来の放射能漏れの方が大事なことだと思われます。
(主客逆転しています)
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2011060390210531.html
敦賀2号機、配管33カ所に穴 87年運転以来、一度も点検せず
2011年6月4日 01時58分
燃料漏れのため停止中の敦賀原発2号機(福井県敦賀市)で、
5月8日に微量の放射性ガスが外部に漏れたトラブルで、
日本原子力発電(原電)は3日、原子炉補助建屋にある
放射性ガス浄化装置の配管溶接部付近の計33カ所に、
微小な穴や傷があったのが原因と発表した。
この配管は国の検査対象でないため、1987年2月の運転開始以来、
一度も点検していなかった。
原電はトラブルを詳細調査するため、同21日、
浄化装置の配管取り外し工事を始めた。
その際、再び微量の放射性ガスが外部に漏れた。
作業員が対象外の配管を外そうとボルトを緩めたため、
配管内にたまっていたガスが排気筒から外部に放出された。
(中日新聞)
大事なことは、運転以来一度も点検していないことです。
ここを取り違えてはいけません。
原子力発電所は、配管の集合体で溶接箇所も無数にあります。
(本当に無数です)それらを、すべて検査することは、
実際問題としては不可能なんです。実は。
かなりの方が、車をお持ちのことと思います。
トラブルがないように点検をすることができるでしょうか?
ブレーキオイル、エンジンオイルの量などはチェックするでしょう。
しかし、ラジエーターの水漏れ、あるいはウインドーウォッシュ液など
軽微なところは、気がついたらなくなっていたことなど、
ありませんか?
それを広げて、1000台~10000台の車があると考えてみてください。
もう、物量的に無理だと思います。
そんな管理、人間にはできません。
実際に溶接線を検査するには、溶接線を磨いて、
PT(Penetrat Testing)と呼ばれる非破壊検査をする必要があります。
・磨いて
・赤い浸透液を浸透させ
・白い検査用のスプレーをする。
これをひとつひとつの溶接線に対して実施していては、
コスト的にとても見合いません。
敦賀発電所の発表文書では
5月8日の排気筒ガスモニタ上昇原因の調査において、
水素再結合装置周りの配管の溶接部等に複数の微小な漏えい箇所を
確認しました。
現在、詳細調査をおこなっています。
5月21日に排気筒ガスモニタが上昇した原因を調査したところ、
漏えい箇所の配管の取り外し範囲を変更したことから、
保修室員、メーカー設計者、協力会社作業責任者で現場確認を
行っていた際、設計者は安全弁の入口側で配管を取り外すことを
説明しましたが、作業責任者は安全弁すべてを取り外すものと
誤認しました。
また、保修室員は工事要領書が変更されていない状態で
作業を許可していたことから、作業責任者が誤認していることに
気づきませんでした。
その後、作業責任者の指示により作業が開始され、
当該安全弁出口側フランジが緩められた際に、
出口側の系統内に滞留していた放射性ガスが漏れ、
排気筒から放出されたことが原因と推定しました。
対策として、現場確認時に作業内容の
詳細な打ち合わせを行うこととしました。
また、作業に変更があった場合は、工事要領書を変更し、
保修室員が確認を行った後、作業を実施することを
社内規程に明記し、関係者へ周知徹底しました。
(平成23年6月3日お知らせ)
と主客が明らかに逆転しています。
これは、原子力広報特有の『すり替え』です。
大事な問題から目をそらせるのが目的。
その証拠に、系統図にはどこの溶接から漏れていたのかの表示が一切ありません。
おそらく、すべての原子炉で同様の配管の検査はしていないはずです。
各電力の原子力部門はどうするのか?
また、その会社の経営陣はどう判断するのか。
次々と難問がおそってきています。