前回まで、「民主主義の賞味期限」のスピンオフ編として、朝鮮半島・台湾周辺・ウラジオストク周辺に関する地政学リスクのお話をしてきました。
これらを鳥瞰しますと、すべての案件が19世紀から20世紀にかけての清国の悲劇が発端になっていることが見えてきます。
15世紀に始まる欧州列強によるアジア進出は、多くのアジア諸国が欧州の植民地と化する歴史でもありました。世界有数の帝国だった清国ですら、その流れに逆らえず、1841年の南京条約・1860年の北京条約などにより、香港・マカオ・ウラジオストクの割譲・租借が続きました。また日清・日露戦争や満州事変などにより、台湾・朝鮮半島・満州なども次々に失っていきました。
もちろん、多くの地域は太平洋戦争が終結したのち、失地回復を実現していくのですが、中国の現政権からすると、太平洋地域で未だに回復できていない失地が3つあるということ。それが台湾、朝鮮半島、ウラジオストクの3か所。
ちなみに朝鮮半島は長きに渡り、中国にとって実効支配をしてきた属国のような位置づけであり、清国時代の沖縄のような冊封関係とは明らかに異なると思います。少なくとも、現在の韓国はアメリカにより守られており、この状況では「失地」の位置づけのままなのでしょう。
以上、中国は18世紀以前の、偉大な清国・明国時代まで時計の針を戻すのが宿願であり、ここを巡って地政学リスクが連関しながら動いています。
日露の北方領土の問題ですら、これらのテーマと切り離して動くことは決してございません。
これらを鳥瞰しますと、すべての案件が19世紀から20世紀にかけての清国の悲劇が発端になっていることが見えてきます。
15世紀に始まる欧州列強によるアジア進出は、多くのアジア諸国が欧州の植民地と化する歴史でもありました。世界有数の帝国だった清国ですら、その流れに逆らえず、1841年の南京条約・1860年の北京条約などにより、香港・マカオ・ウラジオストクの割譲・租借が続きました。また日清・日露戦争や満州事変などにより、台湾・朝鮮半島・満州なども次々に失っていきました。
もちろん、多くの地域は太平洋戦争が終結したのち、失地回復を実現していくのですが、中国の現政権からすると、太平洋地域で未だに回復できていない失地が3つあるということ。それが台湾、朝鮮半島、ウラジオストクの3か所。
ちなみに朝鮮半島は長きに渡り、中国にとって実効支配をしてきた属国のような位置づけであり、清国時代の沖縄のような冊封関係とは明らかに異なると思います。少なくとも、現在の韓国はアメリカにより守られており、この状況では「失地」の位置づけのままなのでしょう。
以上、中国は18世紀以前の、偉大な清国・明国時代まで時計の針を戻すのが宿願であり、ここを巡って地政学リスクが連関しながら動いています。
日露の北方領土の問題ですら、これらのテーマと切り離して動くことは決してございません。