金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【金融】個人投資家の株離れ 原因と対策 その2

2019-02-27 07:38:43 | 金融マーケット
 昨日は、なぜ個人投資家が株から離れていったか、その原因をお話ししました。
 第一の原因が「株の魅力低下(期待成長率の低下)」、第二の原因が「デフレ」でした。2012年末に発足した第二次安倍政権は、この状況から日本を救うための施策として「アベノミクス」を打ち出します。(以下、多少デフォルメして整理しています)

 第一の原因である「期待成長率の低下」に対しては、以下の成長戦略を打ち出しました。
①資本コストを上回る利益を生み続けていける企業統治改革=コーポレートガバナンスの強化
②企業統治改革を正しく評価する機関投資家としての責任強化=スチュワードシップの強化
③その他、国際競争力強化のための法人税率削減、東京オリンピック・パラリンピック・ラグビーW杯・大阪万博の誘致など

 第二の原因である「デフレ」については、日銀の専権マターとしたうえで、
①リフレ派の代表格だった黒田総裁を指名
②黒田日銀は「CPI2%」をターゲットとするインフレターゲット施策がスタート

 さらに、国民に資産形成意識を定着させるとともに、株式の相対的な魅力を維持拡大させるために、
①確定拠出年金制度の拡充(個人型DC=IDECOの対象範囲拡大、企業型DCでの個人拠出開始=マッチング拠出開始)
②NISA口座の新設/つみたてNISAの追加
と矢継ぎ早に施策を打ち続けています。

明日からは、それぞれの施策の評価を行って参ります。

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