7月25日(日)に、東京都千代田区の神田明神で行われた将棋の叡王戦第1局は、先手の挑戦者 藤井聡太二冠が95手で勝利、まず1勝を挙げました。
並行して行われている王位戦の第2局、第3局と同様に、藤井二冠は序盤中盤において、豊島叡王にリードを奪われないよう細心の注意を払いながら、少しのチャンスを見つけたら、一気に終盤戦へ持ち込む闘い方を選択いたしました。
この闘い方ですと、相手に最後までの詰み筋を読まれていない限り、終盤力で勝る藤井二冠に有利になる可能性が高いため、特に七番勝負や五番勝負のような、長期戦の場合には非常に有効であることは確かです。
藤井二冠にとっては、最大のハードルとなっていた豊島叡王との闘い方を、完全に掴んだのだと思います。本日の手順を見ていて、私はそれを確信いたしました。
このままいくと、王位の防衛と、叡王位の奪取、さらには竜王位へ、という道も見えてきたと思います。藤井聡太の全国制覇への道筋、です。
一方、豊島叡王としては、このままズルズルいく訳にはいきません。当然のように、藤井二冠のリズムを崩すために、何らかの仕掛けをしてくると思います。豊島叡王の秘策に期待しましょう。次の両者の対戦は、8月3日(火)の叡王戦第2局となります。