1月9日(日)10日(月)の二日間にわたり、将棋の王将戦七番勝負の第1局が、静岡県掛川市の掛川城 二の丸茶室で開催され、挑戦者の藤井聡太竜王が大激戦を139手で勝利しました。
それにしても、想定されていたこととは言え、これだけの死闘がいきなり第1局から繰り広げられることになるとは! 終局後から、さまざまな将棋関連Blogも、将棋関連YouTube も、驚きの声を挙げるものばかりで、この闘いが、これから最低でも、あと3局見られることは、将棋ファンであることの幸運を噛み締めているところ。
先手は藤井竜王でした。渡辺明王将は、藤井竜王の繰り出す戦型に対して、あまり抵抗することなく自然に受け入れる戦術を選択。それでも、藤井竜王には優位な形を作らせず、むしろ序盤中盤と進むにつれ、少しずつですが、したたかに、後手の渡辺王将が戦いやすい形に持っていきます。気づいた時には、藤井竜王は、ある程度無理をしながら、相手のミスを待たなければならない立場へ追い込まれてしまいました。
今回の将棋の勝敗としては、最後の最後、藤井竜王が放った『迷わせ手』への選択を渡辺王将が誤り、逆転負けを許しましたが、序盤中盤、そして終盤の入り口までは、渡辺王将のペースでした。明らかに、後手番の渡辺王将の作戦勝ちでした。
せっかく藤井竜王を追い込んだのに、最後に逆転負けを食ったのは悔しいところではありますが、先手番では、ほぼ負けなしの藤井竜王を、戦術戦でギリギリまで追い込んだのは「流石!」の一言。現役最強棋士が準備万端で、この七番勝負に臨んでいることが明確になりました。
この七番勝負、渡辺明王将の戦略・戦術に注目したいと思います‼