我が家の全知全能の神にして、絶対君主としても君臨する「もなか姫」。
彼女が我が家に来たのは、2011年の春でありました。動物系の大学に通っていた長男が、大学の傍で鳴いていた(=捨てられてた?)子猫を保護して、我が家に連れてきたのです。あの大震災から3週間後くらいの時でしたから、子猫は震災の影響で、どこからか逸れてしまって、迷い猫になっていたのかもしれませんでした。
まだ生後1カ月ほどの子猫が、親猫と離れて、ちゃんと育つかどうかは五分五分と言われましたが、風邪一つかからずに元気に育っていきました。
最初に子猫が我が家に来て、1週間後くらいに、ワタクシと嫁と長男で外食をしました。
その時に、ワタクシから嫁と長男を諭すように、
「猫には、トキソプラズマのように、人間にも深刻な影響を与える感染症がある。その時は、可哀そうだが、この子猫は家には置いておけないから・・。判っていますね?」
と言ったところ、猛烈な反発を受けてしまいました。
まず、嫁からは、
「何言ってるのよ! 心配ならば、貴方が家から出ていけば良いのよ。私は絶対にあの子猫から離れません!」
普段は素直な長男も、
「馬鹿げた話。あの子猫を外に捨てるなんて論外。パパが家から出ていけば良い」
と二人から罵倒される始末。嫁との間の25年間の生活、長男との間に22年間培った親子関係よりも、たった1週間居ただけの子猫に敗北した瞬間でした。
しかし・・
そんなワタクシも、それから2週間も経たないうちに、この子猫、すなわち、もなか姫の下僕となり、終生の忠誠を誓うことになるのですが。
だって、こんな天使みたいな子猫に出会ったら、そうなるでしょう、誰でも!
もう、メロメロになって12年も経ちますが、今でも、終生の忠誠心に変わりはありません。