金融マーケットと馬に関する説法話

普段は資産運用ビジネスに身を置きながら、週末は競馬に明け暮れる老紳士の説法話であります。

【株式市場の風景】 急落⇒急騰⇒急落・・ 「新NISA個人の狼狽売り」と「海外投資家の買叩き」 

2024-09-10 02:53:40 | 金融マーケット

 

 8月5日(月)に発生した日本株式の急落以降、翌6日(火)からの株価戻し、9月に入ってからの再度の急落など、激しくボラタイルなマーケットが継続しています。

 2024年1月に始まった新NISA制度を利用して、久しぶりに、あるいは生まれて初めて、株式や投資信託への投資を経験した個人投資家の方々。4月までは「株式投資のリターンの高さや楽しさ」を満喫されていましたが、8月になっていきなり「荒れ狂うマーケットの恐ろしさ」に出会ってしまって、急に「これが株式市場の価格変動の激しさ」「怖さ」なのかと、慌てふためく個人投資家が相応にいらっしゃるようです。

 彼らにアドバイスする専門家も、「急落時に狼狽して売ることは避けるべき」「もう少し長い目で・・」と諭していますが、「もうこりごり・・」と投資断念を決意してしまった個人の方々には、「せめて少し価格が戻ったところで処分したら・・」と次善の策をアドバイスしているようです。

 

 9月に入ったところでまた、激しい上下を繰り返す日本の株式市場において、上記の個人投資家が耐えきれずに「投げ売り=狼狽売り」をしている状況。

 一方で、こうした「狼狽売り」が出たところで、虎視眈々と「買い」を入れているのが、欧米や中東の海外機関投資家たち。まぁ、「買い叩き」という表現がピッタリかもしれません。

 

 せっかく、国をあげて創ってきた「NISA制度」と「投資機会」。またしても、美味しいところは海外投資家に持っていかれて、日本の個人投資家はその恩恵に預かることが出来ないのか・・

 結局、これまでと同様に、富裕層だけが市場の恩恵を受けるだけで、一般個人はカヤの外に置かれてしまうのか・・

 

 日本の個人投資家の皆さん! 「狼狽売り」をしている時ではありませんよ

 「投資リターン」とはすなわち「恐怖の代償」なのであります。ジェットコースターに乗っていて、怖いからって飛び降りますか? 途中で飛び降りるのは、かえって危険な行為なのです。

 むしろ、上がったり、下がったり、左右に揺れたりしながら、コースを1周してみて手元を見てみると「握りしめていた小銭が相応に増えている」というのが投資リターンであります。

 

 繰り返しになりますが、慌てないこと」「我慢することの二つの言葉を皆さんにお贈りしたいと思います。

 

 


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