現地22日に行われたサウジC(GⅠ)を振り返ります。
勝ったのは、日本のリアルスティール産駒4歳牡馬フォーエバーヤング。大外14番枠から好スタートを切って2~3番手追走の形へ。前半1000mのラップは1分丁度くらいの淡々としたペース。4コーナー手前からフォーエバーヤングが早め先頭に立ちますが、そこに大外をマクるように香港の英雄ロマンチックウォリアーが上がってきて、直線に入ると一気に先頭へ躍り出ます。ロマンチックウォリアーの勢いは止まらず、そのまま押し切るかに見えましたが、残り200mのところから、一度交わされたフォーエバーヤングが再度加速、ゴール手前でロマンチックウォリアーを差し返してクビ差で勝利。ダート良の勝ちタイムは1分49秒09のコースレコード。2着ロマンチックウォリアーから10馬身差の3着には、後方から追い込んできた日本のウシュバテソーロ、さらに4着がウィルソンテソーロで、ラムジェットは6着。
日本ダート界最強のフォーエバーヤングが、遂に海外GⅠを制しました。しかも、一度はあのロマンチックウォリアーに交わされて「完敗か⁉」の状況に追い込まれながら、ラストはトンデモナイ闘争心を発揮して再度差し返すというモノ凄いレース内容で。世界の競馬サークルが驚嘆する勝利だったと思います。
2着のロマンチックウォリアーも、初ダートとは思えない強い内容でした。次走はドバイターフ(GⅠ:芝1800m)になりそうですが、この馬であれば、秋の米ブリーダーズカップクラシックへの挑戦も有りで、そこでフォーエバーヤングとの再戦を見てみたいものであります。
その他、日本のウシュバテソーロ、ウィルソンテソーロ、ラムジェットも、彼らが先着した馬の中には、昨年のドバイターフ(GⅠ)を勝ったファクトゥ―ルシュヴァルがいますから、良く走ったと言って良いと思います。
なお、フォーエバーヤングの次走はドバイワールドカップ(GⅠ)が予定されていますが、あれだけ激しいレースをしたあとなので、あまり無理はしないで欲しいと思います。まずは体調を慎重に見極めながら、出走可否を判断してもらいたいと。
矢作芳人調教師、くれぐれも慎重にお願いしますね!