映画を観た。
★ブロークン・イングリッシュ
監督:ゾエ・カサヴェテス
出演:パーカー・ポージー、メルヴィル・プポー、他
2007/アメリカ
監督、脚本はジョン・カサヴェテス&ジーナ・ローランズの娘ゾーイ・カサヴェテス。 謳い文句は「女性による女性のための恋愛映画」。『もう、魔法なんて起きないと思ってた。ニューヨークで出会い、パリで愛に気づいた。それは、私だけのミラクル・ロマンス。』この幸せのピンクっぽいポスターに惹かれて劇場へ。
ヒロインのノラ(人形の家のノラのイメージ?)は男運が悪いんかニューヨークで出会う男とは全く縁がない。結構イージーに遊んでるんだけど、不安症という精神的に問題を抱え、人間関係に臆病になりつつ、薬と煙草に溺れている。もっとも現代、問題を抱えない人間なんていないだろうけど。
映画はじめからノリが悪く、そろそろ飽きてきたなぁと思う頃、ノラが男を追いかけて舞台はパリへ。ここからがすばらしく出来がいい。パリのフォルクスワーゲンのタクシーの場面から会話と映像が冴えてくる。美術館で出会った男たち、荷物の配達先のおばさん?、夜の酒場で出会った中年の男、生き生きとした会話の冴えである。男運がつき始める? そしてラストに電車の中で偶然にも探していた男と出会う。話としては出来過ぎだが、この単純なミラクルさがこの映画をクリスタルなものに変えている。これは受けるなぁ。
ノラのパーカー・ポージーとジュリアンにメルヴィル・プポー。この二人の姿はちょっとしたアートである。