映画を観た。
★画家と庭師とカンパーニュ
原題:Dialogue avec mon jardinier
監督:ジャン・ベッケル
キャスト:ダニエル・オートゥイユ、ジャン=ピエール・ダルッサン、他
2007/フランス
お互いに、キャンバス(画家)、ジャルダン(庭師)と呼び合う男の友情物語。
こういう映画を観ると、「やっぱりフランス映画だな。」と単純に唸ってしまう。
人間の繋がりをこうも爽やかに軽やかに描いてくれると、人生ってほんとにいいもんだと心底共感させられるから、監督の凄腕に感謝である。
映画の舞台はフランス、カンパーニュの田舎。夏から秋に向けての自然の光りが何と柔らかく美しいのだろう。カメラは瑞々しい光りと影をとてもデリケートにそして伸びやかに捕らえ、見る人をうっとりさせる。
庭師の素朴な眼の輝きは、その自然と共に生きる幸福感を伝えている。
原作はアンリ・クエコ「私の庭師との会話」。画家として有名だそうだが、ボクは作品を知らない。
どんな作品だろうかと胸が騒ぐ。
映画では、画家は注文に応じて、抽象であったり、具象であったりと自在に描いていたが、どの作品もブラウン系の地塗りがしてあるキャンバスを使っていた。
ちょっと絵画技法に注目!
庭師が言う。
「常にナイフを持ち歩くといい。
紐も一緒に。必ず役に立つから、忘れるなよ。」どんな意味があるのか気になって観ていたが、ラストになって、ようやく謎が解けた。
ボクもナイフと紐は持ち歩く事にしよう。