アートインプレッション

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ブダペスト国立工芸美術館名品展 『ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ』 出品作品のご紹介⑯

2021-06-02 10:56:06 | ブダペスト国立工芸美術館名品展『ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ』出品作品

ブダペスト国立工芸美術館名品展

『ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ』

出展作品のご紹介⑯

 

ヴィンツェ・ヴァルタ「花器」1905–1910年 ブダペスト国立工芸美術館蔵

 
皆様こんにちは!
 
 
本日はブダペスト国立工芸美術館名品展『ジャポニスムからアール・ヌーヴォーへ』作品紹介第16回目!
 
今回は、ヴィンツェ・ヴァルタと作品「花器」についてご紹介いたします
 
 
ヴィンツェ・ヴァルタ(1844–1914)

ハンガリーの化学者、ワイン醸造家、ブダペスト工科大学教授、学長。
ブダペストの高等工業専門学校を卒業後、チューリッヒとハイデルベルグの大学を修了。
多彩な才能に溢れ、多くの分野で功績を残しました。
研究分野は、石炭分析、工業用水と飲料水の検査、熱量の測定、ワイン醸造化学で、そのほか、写真技術の科学的応用にも取り組んでいました。
陶器分野での発見としては、金属ラスター彩の技術が挙げられます。
この技術はヴィルモシュ・ジョルナイによりペーチのジョルナイ陶磁器製造所で実際に応用されました。

■エオシン彩とは?

ハンガリーの化学者、ワイン醸造家、ブダペスト工科大学教授、学長であったヴィンツェ・ヴァルタとハンガリーの陶芸における第一人者ヴィルモシュ・ジョルナイによって開発された技法。

二人が実験によって生み出した銅ラスター彩が、金属光沢のある赤色で暁の太陽の色に似ていたことから、ギリシア神話の曙の女神エオス(Eos、ローマ神話ではアウロラ)にちなんで命名されました。

★「ラスター彩」...陶器の表面を金属的な光沢で輝かせる上絵付による装飾技法。

 

それでは作品を観ていきましょう

花器の形が日本の茶入れを思わせますね。

器表には、酸化鉄を用いた赤味を帯びた茶色の釉薬が縦方向に流れ落ち、その中に、きらきらと輝く金色の斑点がたくさんありますね

この斑点はアベンチュリンによって表現されています。

 

アベンチュリンとは?

別名砂金石ともいい、石英系の鉱物に属する結晶化しやすい鉱物のことです。

鉱物が包有している結晶の内部反射によりキラキラと輝いてみえます。

陶器では、銅を入れて過飽和させた釉薬を還元焼成すると銅アヴェンチュリン彩を作ることができます。

 

輝く器表は石の結晶によるものだということを知ると、やはり自然が生み出した素材は素晴らしいものなんだなと感じます

次のブログもお楽しみに

山口県立萩美術館・浦上記念館

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山口県立萩美術館・浦上記念館
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■会期 

4月24日(土)~6月20日(日)

■休館日
月曜日
(5月3日、6月7日は開館)

■時間
9:00~17:00(入場は16:30まで)

■入場料

一般 1,500円(1,300円)

学生 1,300円(1,100円)

70歳以上の方 1,200円(1,000円)

*(  )内は前売り、20名以上の団体料金です。
*18歳以下の方、高等学校、中等教育学校、特別支援学校の生徒は無料。
*身体障害者手帳、戦傷病者手帳、精神障害者保健福祉手帳の提示者とその介護者(1名)は無料
*前入り券はローソンチケット(Lコード62371)、セブンチケットでお求めになれます。
*割引券は県内角プレイ街と及道の駅、旅館等観光施設に設置しています。

■アクセス

下記URLよりご確認いただけます。

https://www.hum.pref.yamaguchi.lg.jp/access/index.html

その他の展覧会情報につきましては、アートインプレッションHPにて随時更新しております